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ASIAの独り言

在米ジョミブル者の独り言。全て自己責任でお読み下さい。
ホームレスの新聞
ワタクシの職場はダウンタウンにあるのですが、都会方面(といってもそれほど開けているわけではないですが、自宅に比べると都会)に行くと我が家の所在するド田舎では見られないようなものが見られます。

その一つが、新聞を売るホームレスの皆様のお姿。彼らが売っている新聞とは、「ホームレス新聞」。

ホームレス新聞のシステムには大きく三つの目的があるらしく

1)ホームレスの人に仕事を与えること。仕事内容は新聞を売るだけでなく、新聞の中身の執筆も含む。
2)ホームレスと貧困層の抱える社会的問題について広く一般市民に知らしめること。
3)ホームレスコミュニティ内部、そしてホームレスのコミュニティとホームレス関係の社会福祉団体の間に社会的ネットワークを構築すること。

…だそうです。

一般市民の目から見ると、一番分かりやすい特徴は、このホームレス新聞を売っている人達は皆ホームレスの人達であるということ。システム的にはフリーペーパーのようなものらしいです。つまり、新聞社の収入自体は広告でほぼ賄われており、新聞社はホームレスの皆さんに、コストの一割~五割の間の低料金で一定数の新聞を「売る」のですね。そして、自分で新聞を買ったホームレスの皆さんは、おのおの好きな持ち場(?)で新聞を売ります。そしてその収入は丸々ホームレス皆さんの収入になるわけです。ですので、ホームレスをサポートするといっても、最初にある程度のお金を所持していなければ新聞売りに参加できないのですね。まあ全く一文無しのホームレスというのはあまりいないのかもしれませんが…。ちなみに新聞は一部$1で、新聞を売っているホームレスの皆さんは一応顔写真入り、そして新聞の値段が書かれた身分証明書のようなものを首からかけています。

で、職場の近辺には、このホームレス新聞を売っているホームレスの人が結構いるのですね。

日本と違って車通勤なので、歩いている人達に声をかけて売る、といった商法ではないのですが、大抵交差点で見かけます。それで、ワタクシの通勤路にもいらっしゃるのですよ、一人…。しかもその地点って結構信号が長くて停車時間が長いのですね。で、ほぼ毎日その人の持ち場で信号待ちをすることになるわけです。はっきり言ってこのポイントって凄く美味しい持ち場だと思うのですよね。日本だと大体そういうのはヤクザが仕切っててショバ代払えとかなりそうな気がするのですが(そうか)ホームレスの人達の間でもそれなりに持ち場争いはあるのでしょうか…とても気になります。

その人は恰幅の良いオジサン(おじいさん?)なのですが、問題はこのオジサンがやたらと人懐こいタイプなこと。ワタクシは通勤のときはいつもデイケアに連れて行く赤(仮名)さんを後ろに乗せているわけなのですが、車の中の赤(仮名)さんにいつも非常に愛想良く笑顔で手を振ってくれたりするのですよね。最初はまだ小さくてわけのわからなかった赤(仮名)さんも、今ではまるでオジサンに洗脳されたかのように手を振り返すようになり、こちらの罪悪感MAX!って感じでございますよ(--;;;)だってさ、一度新聞買ったらその後も毎回毎回買わなくちゃいけないような気になるじゃないですか?それはこちらもごめんこうむりたい…。毎日毎日見かけるので、あちらもこちらの顔&車を覚えてるんじゃないかと思います。そのオジサンは割と人好きのする容貌でもあるし人気者(?)らしく、信号待ちの人が窓を開けて世間話らしき話をしてるのを結構頻繁に見かけるのです。なのでホームレス新聞売りとしては結構成功しているほうなのではないかと思われます。

それでさ、「新聞」っていうくらいだから日刊なのかと思っていたら、ひょんなことから知ったのですが、その新聞って月刊らしいのですね。だから一度新聞買ったからといって毎日毎日買わなくちゃいけないっていうことではないみたいです。月に一度で許されるなら、ちょっとくらい買ってあげてもいいかな…という気になりましてね。だってそのオジサン、毎日毎日毎日毎日、まあ雨の日はいませんけど、暑い夏も寒い冬も毎日新聞売ってるんですよ。まあ一日中立ちんぼということはないでしょうけど、振りまいている愛想も鑑みると、得ているであろう収入以上の働きはしているように思われます。しかもこの時期、どこから手に入れたのか、サンタクロースの服を着て赤い帽子をかぶって、真っ白な付け髭&伊達眼鏡までかけて、どっから見てもサンタクロースご本人ですよって格好で新聞売ってるんですよ!その努力は買いたいところですよね。赤(仮名)さんはすっかりそのホームレスの人がサンタさんだと思い込んだ模様(--;)

でねカード社会のアメリカですから、ワタクシは現金を持ち歩くってことが殆どないのですが、クリスマスだしと思って$5の現金を手にして出勤いたしましたよ。そしたら何故かいつもは必ずといってよいほど信号待ちで停まる羽目になるのが、その日に限って信号が青!(--;)後ろからプップ~!とクラクションを鳴らされながら慌てて窓開けてもうせかされて急いでるからほぼ投げつけるように$5を渡し、奪うように新聞買って走り去りました。一応「メリークリスマス!」って言うだけの暇はありましたけどね(--;)

そんでおうちに帰ってからワクワクして新聞広げてみると、トップの一面記事が「社会的に行き場のない、性転換したホームレスの人々」でございました。(--)(--)(--)濃い…しょっぱなからワタクシには濃すぎる…。しかも写真入り。女性と呼ぶにはどう見ても少々ゴツすぎる骨格のお方でございました。オゥ…。あとは世界での女性の社会的な地位に関しての記事とか、新聞社のスタッフの一人にスポットライトを当ててみたりだとか。よくよく見ると一面・二面あたりの記事はちゃんとしたスタッフの人が書いているようですが、残りの記事の筆者の名前には大体「ジョン・スミス(現ホームレス)」だとか「マリア・ジョンソン(元ホームレス)」のような注釈が載っています。あと普通の新聞と違ってエッセイとか詩が結構多く、それらの文章は当然ホームレスの皆様の書いたもの。そしてホームレスの皆様による「新聞を購入したお客の皆様への謝辞」というのが2ページに渡って掲載。名前の隣に顔写真が載っているのが多かったです。よくよく見るとチェスの問題や数独の問題まで載っていて、それらも元ホームレスの人が考えた出題でした。それなりに普通の新聞みたいな体裁にしようという試みはあるわけですね。

まあそんなわけでワタクシのホームレス新聞購入の初体験談でございました。よくみると次回の発行日は1月5日。どうしよう毎月買うべきか…。宿六は新聞は貰わずにお金だけ渡せばいいじゃないかって言うんだけど、それじゃあただ「お金を恵んであげてる」て感じでそれはしたくないんですよね。まあ新聞紙って結構便利だから月に一部くらいなら買い続けてもいいかなぁ…。なにしろ毎日毎日顔を合わせるし(--)赤(仮名)さんのハァトをがっちり掴まれてるしもう逃げ場がないヨ(苦笑)


拍手ぱちぱちありがとうございます♪(^^)
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