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ASIAの独り言

在米ジョミブル者の独り言。全て自己責任でお読み下さい。
World War Z・・・激怒(ネタバレあり)
昨日ウッキウキしながら観に行きました、待ちに待った「WorldWarZ」!!予告でゾンビが走り回っているのを見た時点で原作とは似ても似つかない内容になることは分かっておりましたが、これほどとは…(--;)

とりあえず、原作を知らない人ならば観てソンはないと思います。ゾンビ映画といってもグロい場面は殆どなし。ホラーではなくて正しくサイエンス・フィクション、パニック映画と言ったほうがいいかもしれません。原作のない、オリジナルの映画として観るならばなかなか面白いと思います。うん。つか思ったよりヒットしてるみたいでそちらのほうが驚いた!ワタクシの周囲では「『WorldWarZ』観に行くんだ~♪ってウカれてても「なにそれ?」って反応ばっかりだったので(--;)世の中の皆さんはスタートレックとかスーパーマンを観て喜んでいるらしいですがね。なにしろ子育てで限られた機会しかないのだから、厳選に厳選を重ねて映画を選ばなきゃですよ。昨日はオシャレして職場のミーティングに行く羽目になったのですが、「ゾンビ映画を観に行くのにそんなにオシャレしてきたの?(笑)」と茶々を入れられたので「何を言うか!ワタクシはこの映画が封切られるのをそれはそれは楽しみに何ヶ月も待ち続け…(-△-)」とツバ飛ばしながら熱く語ったら引かれました。おかしいなヒットしてる映画の筈なのになぜ同志が見つからんのでしょう(--;)

ちなみに宿六は原作未読なので「なかなか面白かったんじゃない?」って普通に良かったみたいです。

…とここまでがいわゆる普通の感想。ここから先は激しく映画と原作のネタバレになりますので、知りたくないって方は回れ右!



~ネタバレ感想畳んであります↓~




最初から原作とはかけ離れた内容になることは覚悟していたのですが、あまりに改変ぶりに激しく意気消沈…(--;)を通り越して憤怒に燃えております。原作を名作たらしめている幾つかの基本中の基本設定が完全に変更されていたので、世界観からして別物になってしまっておりました。ワタクシはWorldWarZの映画化を観に行きたかったのであって、決してオリジナルのゾンビ映画を観に行きたかったのではナイ!(-△-)

特にワタクシが気になった、改変されていた原作の基本設定は以下の通り。

(1)ゾンビウイルスの感染からゾンビ化するまでが早すぎる
(原作では数日から一週間、映画ではものの5秒くらい(--;)

(2)ゾンビが物凄いスピードで駆け回る
(原作ではゆっくり)

↓↓↓そしてこれがワタクシが一番大問題だと思ったポイント!

(3)映画ではなんとワクチンが開発された
(…憤怒)


ではこれらの改変がどれほど映画を原作と別物に変えているかという点について怒りに燃えながらネチネチ語ろうじゃありませんか、ねえ奥様(--)



(1)ゾンビウイルスの感染からゾンビ化するまでが早すぎる
この改変が、原作に満ちていた、サイエンス・フィクションとして一貫していたテーマから全てのリアリティを完全に奪っていたように思います。原作ではウイルスに感染してから少なくとも数日は潜伏期間があるので、その間は誰が感染してて誰が無事か分からないわけですよ(ちなみに原作では犬には発症してない感染者を嗅ぎ分ける能力があり、犬をどう訓練するかなんてエピソードもありました)。だからこそ、感染経路を突き止めることが大事になってくるし、なぜ世界中にウイルスが蔓延する結果となってしまったかまでの過程に非常に現実味がありました。原作では、憶測されていた感染経路は、たとえば闇の臓器売買ルート。ゾンビウイルスに冒された臓器を外国から輸入して臓器移植で使うことにより、臓器を移植された患者の中から感染者が現れたりしてました。もしくは密入国。また、感染して一見症状の無い人達が飛行機や船に乗って大陸から大陸へと移動することによって、世界中にウイルスを持ち込むことになりました。飛行機なら大体フライト時間も短いけれども、船で移動している場合は、長い渡航期間の間に船の中で発症して逃げ場がなく、陸地にたどり着いた頃には船はゾンビで一杯…という流れも十分納得。感染者を家族が匿って状況が悪化したりね。しかし映画ではゾンビに噛みつかれてからゾンビに変わるまで数秒です。こんなにすぐに変化するんだったら感染経路を断つのだって難しくないと思うんだけど(--)ウイルスが出た国の海路、空路を完全封鎖すればいいだけの話。映画の冒頭みたいにいきなり大都会のど真ん中にウイルスをばら撒けば確かにパニックになるだろうけど、最初の患者がどっかの過疎地の山奥の村の人、という非常に地味な原作の設定は、この感染力のスピードではありえない夢物語…。そういえば感染力の高いウイルスが出てくる映画で思い出したのが、確かダスティン・ホフマン主演の「アウトブレイク」でしたが、あれは空気感染のエボラウイルスかなんかでしたかね。あれも一応爆発的な感染力って設定でしたけど、それでも20時間とかなんとか少しは余裕があったかと。つまり感染者が移動する時間の余裕があるってことです。その時間が全くない設定でこんなにゾンビウイルスが爆発的に広がるのはちょっと無理があるんでは…。少なくとも世界規模の感染ってのは不可能でございましょう。世界中のあちこちで何人もの人がいきなり何の理由もなく同時に発症でもしないと無理。SF映画としてはちょっと致命的な設定の穴ではないでしょうか(--;)原作はそこを非常に巧く練り上げてあったというのに…。


(2)ゾンビが物凄いスピードで駆け回る
「28日後」が皮切りになって(他にもあるかもしれないですけど)最近のゾンビはオリンピック選手並みの運動能力を見せるのが流行みたいですけど…ワタクシも普段はそういうゾンビ、好きなんですけどね(別に照れるところではない)でも他のゾンビ映画ならともかく、この設定は原作の良さを全て削ぎ落とすことになってしまったような気がします。原作のゾンビの恐ろしさは、決して足は速くないけれども、なにしろ数が多く、疲れることも休むことも知らないゾンビの大群がゆっくりと押し寄せてくるところにございました。当初は遠くの土地でのニュースで聞くだけで対岸の火事~うわ~怖いわねえ大変ねぇとノンキに構えていたところ、じわじわ、じわじわと世界中にゾンビが広がっていき、気がつくとほらウチの近所にも!というそのリアリティ。原作で日本人の元ヒキオタが出てくる章では、引きこもりで外で何が起きてるかサッパリ知らずにネットの掲示板でゾンビについて熱く語り合っていたところ(でもフォーラムのレスの数は少しずつ減っていく)ある日ネット回線が落ちて初めて外の様子を見たら、なんとそこらじゅうゾンビがウロウロ~見慣れた景色が地獄絵図に!そこでゾンビの動きの鈍さを計算に入れてアパートから必死で逃げ出す主人公のエピソードが出てきます。しかもゾンビって普通に考えたら日数が経てば経つほど腐敗していくわけですから、その分動きが鈍くなるわけです。それになにしろ酸素もいらないですからね、水の中でもそのまま移動するんだよ。映画では戦艦やら軍艦みたいなのが一杯出てきましたけど、原作だと海は陸よりも更に危険って設定になってました。水の中にふよふよ泳いでるゾンビは船の上からは見えませんからね。そういった原作独特の「味」が映画では全部なくなってました(>△<)


(3)映画ではなんとワクチンが開発された
↑これがワタクシの一番不満なポイント!もう大不満!なんだよコリャ!(プンスカ)原作ではゾンビウイルスに効くワクチンなど当然開発されません。というか研究に研究を重ねても無理でした、というのが基本設定。そもそもゾンビは死体ですので、ワクチンを開発したところでそれを体中に運搬する循環系も機能していないのでどうにもならないのですね。身体機能が停止しているのに動き続けるゾンビの仕組みも当然謎。映画でもその点は困ったみたいで、ワクチンというのはゾンビに打つのではなくて人間に打つワクチンという設定でございました。つかそれを打つとゾンビにならない、というワクチンではなく、それを打つとゾンビに襲われなくなる、というワクチン。確かに一応一捻りしてあるけど…。そんなワクチンが出来たら原作の「何十年もゾンビと戦いを繰り広げ、やっと地球を取り戻した人類」という基本のストーリーは全く必要なくなってしまいます。しかも映画の主人公が旅に出て(?)からワクチンを発見(?)するまでほんの2、3日!一体テメェら何考えてんの?!(--)原作ではたった一人のヒーローってのは存在せず、色んな人が少しずつ皆で頑張って人間が復活していくところがよかったのに、この薄っぺらさは一体どうしたことか。

一番問題なのは、この映画が予想以上にヒットしたことで続編製作が決定したことです(--)普通だった喜ぶべきところだけど、このストーリーでの続編決定は更に欝…。話に聞くところによると、当初書かれた脚本は原作に忠実だったらしいのですが、映画会社のオエライさんがもっと売れるようにアクションを入れろ!と無理矢理テコ入れしてきて製作は難航し、脚本も何度も書き直す羽目になり、原作とはかけ離れた内容になってしまったのだとか。それで当初の構想としては三部作になる予定だったらしいのですね。が、そんな経緯があったために続編が作られることはないだろうと製作者は考え、こうして一本で纏まるようにワクチンを登場させて決着をつけちゃったらしいです。でも、ワクチンができました~っていう設定で続編をどうやって作るんだい(--)つか原作から全く別物になってしまった今、更に全く別物の続編が作られるなんて耐えられん!(号泣)

この原作はそもそも映画じゃなくてテレビシリーズでじっくりやるべきだと思うんですけどね…。もうね今からリブートとかリメイクとか希望です。つかやるべきだよ、せっかくファンが多いんだしサ!(-△-)

まあ細かいところで他にも一杯不満はあるんですけどね。例えば軍人さん達の軽装なこと!原作だとゾンビウイルスってのはとにかく噛まれて感染するからってんで、鎖帷子みたいな武装が開発されるわけですよ。まだそんな時間はないとしても、噛み付かれたらヤバイって分かってるんだから、せめて長手袋とかタートルネック着るとかフード被るとかさ、普通はするよね?原作ではみんなそれくらいのことはやってるよ!でも映画では誰もそんなこと気にしません。手袋なんて当然はめていないし、軍人さんも制服は腕まくって肌曝け出してるしさあの腕を切り落とされた人だって、長袖きっちり着込んで手袋嵌めてれば無問題だった筈なんですよ。あとゾンビが音に反応するって普通に見てるだけでも分かるんだから、あのイスラエルの壁のシーンは一体どうなのさ。もう少しリアリティをチョウダイよ…(--)ちなみに原作ではイスラエルの壁の中はずっと安全です。映画みたいにお馬鹿なことをやらないからです。

あ~映画にここまでイチャモンつけたくなったのはホント久しぶり!レビューを見ると、原作を知らない人はおおむね好評、原作ファンはワタクシと同意見の方が多いみたいです。原作に出てきたあんな設定やこんな場面を見てみたかったのに何一つとして叶わなくて残念…(ションボリ)なので頑張って原作を読み返してみようかと思います。皆さんも映画はオリジナルとしてはお勧めなので是非観てみて欲しいです。んで機会があったら是非原作も読んでみてくださいな~。日本語版はあまり訳がよろしくないらしいですが、雰囲気くらいはつかめるかと…。進撃の巨人あたりが好きな方なら結構ハマるかもしれません(^▽^)
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