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ASIAの独り言

在米ジョミブル者の独り言。全て自己責任でお読み下さい。
映画「プロメウス」をやっと理解出来た件について(完全ネタバレ)
フランス人のお友達が自作のベニエをおすそ分けしてくれました〜♪♪カリカリサクサクのドーナツという感じなのですが、ドーナツというよりは揚げマドレーヌという感じ。こんなに美味しいお菓子を未だかつてアメリカで食べた事があっただろうか(いやない)。一年に一度くらいしか作らないと言っていたけど、そんなこと言わずバンバン作って欲しい〜(^3^)



まあともかくでございますね、今年「Alien Covenant」が公開されるにあたってワタクシの好きなマグニートの中の人がデイビッド役で復活するらしく、萌え萌えしたワタクシはわざわざItune Storeで「プロメテウス」の映画ファイルを購入してまで視聴するに至ったわけでございます。

公開時、劇場に観に行った時の感想は「…なんという壮大なバカ映画…リドリー・スコット監督も年取ってヤキが回ったのかしらん?」という非常に失礼かつ無礼なものでござった(爆)ので正直今回観直すにあたって全く期待してなかったのですよ。デイビットの活躍だけ見られればいいや、みたいな。

…なのですが。

今回観直してみて、アレ?って思ったのですよ。思ってたよりいい映画じゃない?っていう感想を抱いたわけです。とにかく無駄なところが全く無い映画なんですよね。無駄な台詞、無駄なシーンが全く無い。だれたところも一つもなく、すべてが洗練されてて綺麗にまとまってるんです。どの台詞にも伏線が張ってあって、きちんと全部回収されてる。ひょっとして本当はこれ、いい映画なのでは?みたいな。

しかし、やっぱり色々理解出来ないところがたくさんあるんですよ。ストーリー的には全くもってぐんぐん分かりやすく進んでいくので、今目の前で何が起きているか、ということに関しては疑問を挟む余地が全くないのです。が、「何故こうなるの??」という疑問は膨れ上がるばかり。だけどこんなにきちんとした映画なんだから、理解出来ないのはきっとワタクシが何か大事なことを見落としているに違い無い(ーー;;;)(←超ありえる)と思って、制作秘話などをネットで探してみたのですよ。そしたらこの動画を見つけましてね。

Prometheus Actually Explained (With Real Answers)

その道のプロ(笑)が「プロメテウス」を視聴した人なら誰もが持つであろう様々な疑問(笑)の全てに答えているのですが、これを視聴してワタクシはやっと自分が「プロメテウス」という映画を根本的に誤解していたことに気づきました(ーー;;;;)そんでなんでこの映画がエイリアン・エピソードゼロとかじゃなくて「プロメテウス」というタイトルなのかもやっと理解出来ました(^^;;;)そしてこの動画の中の人が言う通り「『プロメテウス』は映画史上最も誤解されている映画だ」という意見に深く深く頷きまして…。その上「『プロメテウス』はワタクシの今んとこ一番好きなSF映画です」と胸張って言えるくらいに好きになりました(笑)大バカ映画とか言っちゃってすいません大バカはワタクシでございました!!!!(土下座)

そんでここからはおそらく映画を見た事のある人でないとさっぱりわからないと思うしびっくりするようなどんでん返しがあったりする映画というわけではないのですが、↓一応ネタバレ警告の上に語れるだけ語ろうと思います。日本のネタバレサイトとかあちこち見て回ってもかなり斜め上の解釈が書いてあったりしたので。というか日本でリリースされる海外の映画って翻訳の質でかなり左右されるから、翻訳自体が間違ってたら日本の視聴者の解釈もそれに影響されるのは当たり前なんですけどね…。今ちょっと調べてみたら、字幕版の翻訳はあの悪名高い戸○奈津子というからはっきり言って内容自体がかなり誤訳されているかもしれないですし(笑)というか自分的にはエっ?!実はそうだったの?!って事柄がありすぎたのでどこから書いていいのかわかんない(ーー;)のですがとにかく書きまくる所存!!長々書いてますのでご注意を!(笑)

やっと数時間にわたる特典映像と監督のコメンタリーと脚本家のコメンタリーを視聴いたしましたのであちこち付け足してあります☆



!!ネタバレ注意報!!







エイリアンってのは異星の生物ってことだからまあ全部エイリアンには違い無いのですが、ハゲ頭の「エンジニア」と呼ばれる人達を便宜上「宇宙人」と呼び(超懐かしいフレーズですね)他のクリーチャー的なのは「◯◯型エイリアン」と呼ぶことにします。


☆謎の冒頭シーン☆
さてさて冒頭のシーン、宇宙人がたった一人、ふんどし一丁でなんか黒い液体を飲んでその体が分解して生物の源に…というシーン。ここは本当になんのこっちゃ???ってシーンだったのですが、あれには実はカットされたシーンがあったそうなんです。カットされたシーンを見るとなんとこの宇宙人は一人じゃなくてグループで来ていて、法衣らしきローブを着た残りの皆さんは後ろから全て見守っていたのですね。このシーンから示唆されるのは

(1)この宇宙人のグループは何らかの宗教団体である。
(2)宗教団体のグループから一人生贄として選ばれた者が自らの体を犠牲にして種を蒔いた。

要は野良宇宙人(…)が一人でフラフラ勝手にやってたことではなくて、組織的な行為だったということです。そしてこの宇宙人がこういう種まき行為をしていたのはおそらく地球だけでなく他の惑星でも同じような事をしていたかもしれない、ということ。

つかそんな大事なシーンカットすんな!(ーー;;;)実のところ、この映画「プロメテウス」は宗教映画と言ってもいいくらいに宗教が大きなテーマとなっており、特にキリスト教関係の比喩が全編に散りばめられているのです。それはまた後ほど。←コメンタリーによると、当初の構想ではこの冒頭のシーンで宇宙人達がなんやかんやと言葉を交わしていたのですが、言語を使って人間ぽいイメージを残したくない、何も見せずにミステリアスな存在のままにしておきたいということでカットされたとのこと。監督と脚本家二人の意見を拝聴するに、どうやら視聴者の求める答えを全部映画で披露しないというのが映画全体としての方針というかポリシーだった模様。その総攻めな姿勢、嫌いじゃないぜ…。



☆クリーチャーの関連性がよくわからなかった件☆
いろんな種類のエイリアンが出てくるのは分かったのですが、クリーチャーやら変異した人間やらが出てきて全く理解が追いつかずかなり混乱したのですが、要は冒頭の宇宙人が飲んでいたあの黒い液体、あれが全ての災いの素だったのですね。要するにあの黒い液体はDNAの突然変異を起こす溶媒なのです(←特典映像を観るとアレはエイリアンのDNAとはっきり監督が発言しておりました)それ自体は別に生き物じゃないから(デイビットによると有機性ではあるらしい)何の害ももたらさないのですが、あれを生命体が摂取すると、変異して何か別の生き物になるわけです。冒頭のシーンでは宇宙人の体が分解するだけで済みました。が、あの宇宙人の遺跡(というか宇宙船)の中で何が起きたのかというと

(1)宇宙人の宇宙船内に大量に積まれていた黒い液体だが、何らかの理由で黒い液体が漏れる事故があり、乗っていた宇宙人のほぼ全員が黒い液体に浸食されて変異し、最終的に体が分解・破裂して(多分)死亡した。祭壇の部屋に続く扉で首チョンパされた宇宙人の頭部だけが祭壇の部屋に施してある宇宙人テクノロジーのおかげで二千年の間当時のまま保存されていた←これが二千年前に起きた事故の大前提

(2)祭壇部屋のパネルを弄っていたデイビッドが触って「素晴らしい」と呟いていた緑色っぽいネバネバスライムは全く黒い液体とは関係のない別物である。アレは祭壇部屋やその機材関係に使われている何かしら超高度なテクノロジーの結晶。(←特典映像によると、宇宙人は人間より優れた種族なので人間に見えないスペクトラムの色やらなんやらが見えるという設定で、ロボットであるデイビッドの目(というかセンサーですね)にも遺跡内のその人間に見えない色んなサインやシンボルが見えているという設定らしいです。長い航海の間に様々な言語パターンを習得したというだけでなくデイビッドがいとも簡単に宇宙人向けの様々な操作を行えてしまうのはそれが理由らしい)

(3)巨大な頭のある祭壇の部屋にショウ達が入った事で大気中の成分が変化した(←とショウがはっきり台詞で言っている)ため、それまで状態が保たれていた均衡が崩れて黒い液体が溶け出した(?)

(4)祭壇部屋の中に当時のまま保存されていた宇宙人の頭は、黒い液体に侵食されていていた途中の状態で頭だけ切断されて保存状態にあった。だからショウとフォードが刺激を与えたことにより、黒い液体も活性化し、宇宙人の頭の中で変異を続けて結果として頭ごと破裂した。

(5)祭壇部屋の中にいたミミズが溶け出した黒い液体の中に入り、ヘビ型エイリアンに変異した。

(6)生物学者はヘビ型エイリアンに襲われて絶命(卵を産み付ける機能はなかった)ヘビ型エイリアンの体を切断したことで酸を浴びた地質学者は黒い液体の中に倒れた。ヘビ型エイリアンのその後は謎だけれども、地質学者に体を切られたので最終的に死亡したと思われる。もう一匹いた筈だけどどっかいっちゃたのかな?黒い液体にまみれた地質学者は変異した上に凶暴になり、船に戻ってきてひたすら他の乗組員達に残虐行為を働き(でもおそらく卵を産み付ける機能はない)最終的に殺された。

(7)黒い液体をこっそり持ち帰ったデイビットがホロウェイにサンプルを飲ませたことで、ホロウェイも変異し、人間の意識を失う前にヴィッカーズに殺された。

(8)黒い液体を飲まされて既に変異していたホロウェイの精子がショウの体内に入った事でイカ型エイリアンが生まれた。ショウは不妊設定なのですが、具体的になぜ不妊なのかという詳細の説明はされていないので、ショウの卵子と受精したのか、はたまた精子のうち一匹だけがああやって変異しただけの結果なのかは謎。どちらにしろイカ型エイリアンにはホロウエィつまり人間の遺伝子が入っている。何しろ異常な成長をしていたし、受精はしていなかったとしてもショウの体内で育まれたからにはショウの遺伝子も多少は取り込んでいるかと思われるけれども…。

…とまあ映画の中の残虐行為のほぼ全てがあの黒い液体が原因で起きたことだったのですね。やっと飲み込めました(爆)特に(4)のところが何が起きてるのか全く理解出来なかったんで(ーー;)その上地質学者もホロウエィもエイリアンにどうこうされたような解釈をしておりました。が、結局のところ諸悪の根源は黒い液体。

ただ冒頭のシーンで宇宙人が飲んだのも同じ黒い液体の筈なのだけど、彼は凶暴化やクリーチャー化への変異は見せなかったのでそのあたりがちょっと気になるところですね。要は宇宙人が飲むと分解・破裂するけれども人間が飲むと凶暴化するということなのでしょうか。ただ映画に出て来た人間キャラはどれも変異を終えないまま殺されてしまったので、人間が黒い液体に触れると最終的にはどうなるのかは出てきませんでした。凶暴化したのは単に地質学者がそういう気質だったかもしれないし、ホロウエイはまだ人格を保っていたのであの後凶暴化したのかは分からないし、どちらももし放置しておいたら最終的には宇宙人みたいに破裂しちゃうのかも。イカ型エイリアンはホロウエイの精子&妊娠という形で、成人の人間が変異するのとはまた別個の変異を遂げたので全く違う形態のエイリアンが出来上がったのでしょうかね。ということはあの液体をただ地球に持って行ってバラまいただけでは人間も最終的にはみんな破裂しちゃうだけでエイリアンは出来ないのかもしれません…。

あと今ちょっと思ったけど、黒い液体の摂取量によっても違うのかも。ホロウエイはほんのちょっと指先についた分を飲んだだけだったけど、地質学者はヘルメットごと黒い液体の中に倒れたし、ミミズに至っては黒い液体の中を泳いでたようなものだから大量に飲んだだろうし。ただ冒頭で宇宙人が飲んだのもそれほど大量ではなかったですけどあっという間に体が分解したよね(ーー;)まあ人間と宇宙人はたとえDNAが一致したとしても100%一致ではない(DNA検査のグラフを見ても多少の差異はある)のでそこらへんが変異の差の原因かもしれませんね。でもそこらへんはわざとぼかされている模様です。



☆ヴィッカーズの謎☆
ヴィッカーズはウエイランドの娘であることが映画の中で判明したわけなのですが、苗字が違うのですよ。それに合わせて二人の短い会話+さまざまな伏線の中で下記の内容が示唆されているのです。

(1)ウエイランドは息子を切望していたが娘しか授からなかった。息子しかいらなかったウエイランドはヴィッカーズの認知を拒否した(養育費くらいは払ってたと思うけど)。だから苗字が違う。

(2)息子がどうしても欲しかったウエイランドは娘そっくりの、いわば娘の男版のロボットを開発した。ヴィッカーズとデイビットがなんとなく似ているのはそのためである。生きてる娘を可愛がるよりも機械の息子を可愛がる方がまだマシという歪んだ爺さん(ーー;)ヴィッカーズがデイビッドを個人的に嫌っているような言動を見せるのはそのため。要はデイビッドは自分が決して得られない父親の愛情を一身に浴びる、ヴィッカーズの永遠に勝てないライバルなのである。

(3)ウエイランドは表向きは今回の航海のだいぶ前に死亡したことになっていたがコールドスリープで医学が発達した時代まで眠る予定で生き続けていた。しかしウエイランドが生き続ける限りヴィッカーズは会社の実権を握ることが出来ない。したがってヴィッカーズは1、2のの理由も合わせてウエイランドの死を望んでいる(←「帝王が世に君臨し、そして死ぬ…それは避けられないこの世の理」というヴィッカーズの台詞が結構あからさまに物語っている)

(4)3の理由によりウエイランドも実の娘を嫌っている。

すいませんワタクシはバカちんなのであんなちょっとの情報でこんなに読み取れません…(ーー;;;)でも確かにこれらの前提を踏まえてあの二人の会話を観直すと、確かに全部納得いくんですよね。ウエイランドは明らかに自分の娘を疎んじている(ーー;)「なんだお前も来たのか」程度で全く興味無しっぽいし。ヴィッカーズがプロメテウス・プロジェクトに関して非常にややこしい感情を持っていそうなのは色々と伏線が張ってあるのですね。本当に宇宙人からウエイランドの寿命を延ばしてもらったらヴィッカーズとしては困るわけで、自分の目の届かないところでおかしなことにならないよう監視するためにやってきたわけです。ですからヴィッカーズはこのプロジェクトが本当に成功されると困る事情もある。かといって表向きは逆らえない。

ちなみにヴィッカーズがコールドスリープから覚めて真っ先にデイビットに聞いていた乗組員全員の安否についてなのですが、あそこはコメンタリーによると彼女が本当に聞きたかったのはウエイランドの生死だけなのだそうです。なぜなら、もし航海の間にウエイランドが運良く(!)死亡していれば、皆を起こす前にそのまま地球まで引き返せるから(ーー;)それくらいヴィッカーズにとってはこの航海の目的自体はどうでも良いものであったらしく。

そんでね、ヴィッカーズのプライベートエリア(個人艇)になぜか男性用オンリーにプログラムされたメデイカルポッドがある件についてなのですが、あそこはそもそもヴィッカーズ専用じゃなくてウエイランド専用のプライベートエリアだったのですね。ウエイランドがまだコールドスリープ中なのでヴィッカーズが好き勝手に使ってただけみたいです。デイビットが「ミス・ヴィッカーズのニーズに合わせて…」なんてほざいていたのは単なるミスリード。デイビッドは基本的にその場で一番立場の高い人にゴマをするようにプログラムされているように思われます(ーー;;)あのグランドピアノがミスリードの一番大きなものと思われますが、Alien Covenantの予告画像の一つにグランドピアノの前に座っているデイビッドの写真が出ているので、あのグランドピアノも多分ヴィッカーズではなくデイビッドに弾かせて楽しむ為のものだったと思われます。←しかしながら特典映像ではウエイランド専用…みたいなこと言ってましたけど、映画を見返してみたらデイビッドが髪の毛を染めながら(ーー;)映画鑑賞をしていたのも全く同じエリアだったので、ウエイランドの重役専用エリアって感じなのかもしれません。ちなみにウエイランドはコールドスリープでしばらく保存されていたので、映画の時点では75歳の設定だそうです。あのヨボヨボ加減は何か持病でもあったのかも。(これも公式サイトの年表を読めば分かるらしい←特典映像では100歳くらいと言っていたのでコールドスリープに入ったのは航海のそれほど前ではない模様)



☆デイビッドのあれやこれや☆
デイビッドの言動の全てが非常に怪しさプンプンなのですが、あれらは全てわざとそう演出されているのですね。デイビッドは基本的に全てウエイランドの命令で動いているわけです。

(1)ホロウエイに黒い液体を飲ませたのは、その直前にコールドスリープ中のウエイランドと会話しており、「まだ時期尚早でした」的な報告をしていた上でウエイランドの延命のために手段を選ばずなんでもやれと命じられていた。おそらく持ち帰った黒い液体で生体実験でもなんでもやれと言われた模様。そして酔っ払いのホロウエイに「求める答えを得るためにあなたならどこまでやれますか」と質問したところ「なんでもやる」と答えたんで、それならば何が起きても悔いはなかろうという判断でホロウエイに飲ませることに。実験用のモルモットを見繕っていたら丁度おあつらえ向きに希望者がいたぞ、という感覚のようです。別にホロウエイが憎いとか、最初から船の人間を実験体にしようなどという意図はなかった模様。もしあそこでホロウエイが「ある程度までならやるかな〜」的な中途ハンパな答えだったらきっと何もしなかったかも。

(2)エイリアンを体に宿したショウがエイリアンを除去してくれ!って必死に頼んだのに完全無視して麻酔を打った件。フォードは医者らしいけど、こういう旅に連れてくる医者が帝王切開を専門にしてるわけはないし(ーー;)、帝王切開をするための要員や設備が無いので、とりあえずショウをコールドスリープで保存して、地球に戻ってからしかるべき病院なりで手術を行う、というのは人命救助の視点で言えば非常に理にかなっている。というより普通に考えたら他の選択肢が無い。後々のエイリアンシリーズと違って、ウエイランドはエイリアン自体には全く興味が無いので、エイリアンを地球に持ち帰らなければならない理由は皆無。ショウの妊娠はデイビッドにとっても完全に想定外。というかもちろん当初は人間を使って黒い液体の人体実験をしようとしていたわけだけど、ホロウエイの姿を見れば明らかにウエイランドの望む「永遠の命」への解決策には到底なりそうもないし、本物の生きた宇宙人を見つけた時点で不要な人体実験も終了。

(3)デイビッドが宇宙人と会話した途端に宇宙人が激怒した件。ウエイランドに命じられるままに「この人間は永遠の命を欲しがっているのでくれてやってくれ」的なことを発言しただけと思われる。ただその言葉は「なぜか」宇宙人を激怒させるものだった(当然想定外)←特典映像でカットされた部分も見ましたが、宇宙人とデイビッドがもう少し会話してました。結局のところ、自分達が作った取るに足らない存在が、命すら宿っていない人形に話をさせるその無礼さに怒りを感じたとか色々理由はあるぽいです。あとその会話の中で宇宙人が来たのはこの惑星ではなく、人間の言葉に一番近い言葉で訳すると「パラダイス」からやってきた、という台詞があって、そのパラダイスという言葉が終盤のデイビッドとショウの会話の中でも結構重い意味を持つのだけど、宇宙人のシーンがカットされたので終盤の会話もカットされたという流れ。

デイビッドをこの映画に配置することで、創造するものと創造されたものとの対比を宇宙人&人間、人間&デイビッドという二重の図式で表現しているだけで、デイビッドは悪役ではないんですよね…悪役ぽい言動は全てミスリード。

この映画ってウエイランド・コーポレーションの公式サイトが存在するんですよ。ウエイランド・コーポレーションの企業概要やら、新製品「デイビッド・8」(なんと映画のデイビッドは8世代モデル)の広告やら、若き日のウエイランドの演説ビデオとか色々あるんです。デイビッドの広告動画で、デイビッドははっきりと「人間が時には倫理に反すると考えるような行動であっても、命令であれば実行します」と言っているんですね。それにしてもデイビッドって涙を流すこともできるんですね(ーー;)

それとウエイランド・コーポレーションに載っている、ウエイランドがまだ若いときの演説動画を聞いてみると、自分は新しい人工知能を作り出した、つまり自分は新しい神なのである、みたいなことを抜かしてます。しかもショウとの会話の中で「ウエイランドにプログラムされなくなったらどうなるの?」「私は自由になれるでしょうね」(つまり今は自由ではないと感じている)とか、「子供なら皆親の死を願うものではありませんか?」とか非常にきな臭いことを口にしているし、デイビッドって結局自分を創造した作り主に対してかなり冷ややかな目で見つめているし、そういう風に好奇心・自立心が組み込まれているわけだけども、そこらへんのバランスがミスリードとして非常に絶妙なんですよね。よくあるアンドロイドものみたいに、人間になりたいとはデイビッドは全く考えていないのです。むしろ人間を見下している上、ウエイランドのこともあまり尊敬していない。ホロウエイみたいにロボットだからってイビってくるやつもいるし(ーー;)そんな相手に使われるのを辟易していた向きもあり。ウエイランドがなんとか長生きしたくてごり押しした今回の航海も、ろくな結果にはならないだろうと彼は考えていた模様。自分の創造主である人間達を日頃尊敬していないデイビッドは、創造主を求めて右往左往する人間達を滑稽に思いながら従っているのです。

↑ヴィッカーズのところでデイビッドがグランドピアノの前に座ってる画像、と書きましたがどうやら新作映画Alien Covenantの予告画像らしいです。しかも新作のロボットの名前はデイビッドじゃなくてウォルターなんですと!つまり予告動画に出てくる茶髪のロボットはウォルターで、でも多分デイビッドも出てくるからそちらは金髪のままなんでしょうね。デイビッドと新世代ウォルターではどのように機能が違うのか気になるところです。

つかデイビッドみたいなイケメンロボがいたらワタクシ用もないのにつきまとってしまいそうですよ(笑)ショウにはホロウエイがいたしフォードはちょっと年がいってたしヴィッカーズに関してはデイビッドを毛嫌いしていたので全くそういう描写はなかったですけど、現実的に考えたら女性陣はイケメン執事的なデイビッドをちやほやしてただろうに違いありませんね。男性陣が何かとデイビッドをバカにしてた感じがするのはやはりそういう男の本能的なアレなのでしょうか…。

そもそも男が作るロボなら普通美女ロボだと思うんだけど、わざわざ男性体のロボを何世代に渡って改良を重ねて開発し続けているあたり、ウエイランドの「息子欲しい」コンプレックスはかなり根深いと思われます。明らかに色々とこじらせている(ーー;;)まあ子供ならなんでも良いわけではなくて絶対に息子が欲しい→自分の若者版を手に入れたい→永遠の命を手に入れたい ということなのですよね結局のところ。なんかちょっと銀河鉄道999を思い出しました…アレは逆に子孫が自分の夢を継いでくれることが永遠の命、というテーマでしたね一応。



☆こいつらバカなの?☆
映画の中でなんども「こいつらバカなの?死ぬの?」って思って観てたら本当に死んじゃった、みたいな場面がいくつもあって、それが非常にこの映画を間抜けなものにしている要素だと思うのですが、一応それぞれ説明はついているわけなのです。

(1)初めて到達する惑星の未知の建造物の中で、なんで平気でヘルメットを取るの?→ウエイランド・ブランドの大気分析システムを信用しているから。そもそもウエイランドのメイン事業はテラフォーミングなので、大気分析に関してはプロ中のプロ。この大気分析システムについてはウエイランド・コーポレーションの公式サイトにも概要が載っていますが、まあとにかくものすごく信用度の高い精密な検査(←小学生並みの感想)をしてくれるらしい。そのシステムが「地球より綺麗な空気、空気中にも病原菌や感染要因ゼロ」と太鼓判を押すんだからまあ信用してもいいじゃね?ってこと。その上完璧な人工知能のデイビッドも保証してくれているし。そもそもショウとホロウエイ以外のやつらはウエイランドの職員なわけで、それだけ自社ブランドを信用してるわけですね。そんでもって実際空気自体にはなんの問題もなかったわけで(ーー;)ちなみにヘルメットもあのスーツも一応防弾仕様で丈夫なのだけど、ヘビ型エイリアンの体液の前にはあっけなく敗北。

(2)勝手にクルーを離脱して迷った生物学者と地質学者ってアホじゃね?→地質学者は明らかに金目当てで来てるので出来れば妙なもんに関わりたく無い。生物学者の方はもっと喜んで遺跡の中を探りそうなものだけど、こちらはショウとホロウエイの「宇宙人が人間を作った」論を受け入れられずにいる(コールドスリープから覚めた後のシーンで「3000年分のダーウイン進化論を否定しようなんて馬鹿げてる」という発言が一応伏線)なのでこの二人は心情的にはショウとホロウエイの発掘に最初から及び腰。そもそも目的も知らされずにプロジェクトに参加したわけで…。タバコぷかぷか吸ってるのもこいつどこのゴロツキ?って感じなんですけど、実際アメリカで社会人やってるとこれくらいの人はどこにでもいるし全く驚くようなことでもない(ーー;)(←コメンタリーによるとあれはタバコじゃなくてマリワナですとーー;)明らかに人選ミスなんだけど、二年もコールドスリープして誰も行った事のない所に遺跡発掘しに行くプロジェクト(しかも詳細は到着まで秘密)なんて、まともな人なら参加したい物好きはそうそういないと思われる(ーー;)(←コメンタリーによると道に迷ったのも、カットされたシーンがあって、二人がギャアギャア喧嘩しながら歩いてて全然マップを見ていなかったので迷ってしまったという伏線があった。)

(3)明らかに威嚇してきてるヘビ型エイリアンを撫でようと手を出すとかアホ?→メガネの生物学者とモヒカンの地質学者の軋轢というか力関係はそれまでに結構伏線が張ってある。要するに生物学者は何かと自分をバカにしてくる地質学者(ヘビ嫌い)の前で「俺はお前と違ってこんなもん怖くないもんね♪ヘビは友達♪」とカッコつけたかった。確かに男ってそういうところあるよね…。(←そしてコメンタリーによると、遺跡に入った直後のカットされたシーンで、ミミズを見つけて異星で見つけた初めてのまともな生き物!ということで大層興奮していたという伏線あり。それが更に進化したヘビ型ときたらそりゃもう喜びに我を忘れて手を出しちゃうのも分からなくも無い)

(4)とっくの昔に死んでるハズのウエイランドが船に乗ってたのになんで誰も驚かないの→要するにウエイランドがまだ生きていて船に乗っていたことを知らなかったのはショウただ一人だったのですね(ーー;;)ホロウエイも知らなかったのかもしれんけど、残りのクルーはみんな知っていた模様…。

(5)ショウが明らかに怪しげな手術をした姿で下着でウロウロしてるのになんで誰も気にしないの→ウエイランドの関心は一体だけ生き残っている宇宙人(死んでるヤツやら遺跡などには興味ゼロ)に会って延命してもらうことで、それ以外のことはどうでもいい。今までのエイリアンの映画と違って、エイリアンやそのテクノロジーを持ち帰って金儲けなんて全くウエイランドは興味ないのですね。金なら腐るほどある。だがもう命は尽きかけている。金より延命の秘密!ってことです。そんなウエイランドの命令で言われるままにお付きのクルーも動いている。遺跡に戻るのには明らかにリスクがありそうだけど、黒い液体さえ避ければ大丈夫そうだし、まあ今回はちゃんと武器を持ったボディガードを連れていたのでどうにかなるだろ、って考えていたのかも。そもそもホロウエイの変異に関してはウエイランドの命令の結果だから別に驚くようなことでもない。その上ウエイランドはそもそもショウの生死にすら関心がないと思われる。ショウとホロウエイを船に乗せた理由に関して「ウエイランドは縁起を担ぐタイプだから」とヴィッカーズも言っている(つまりウエイランドにとってお守り以上の価値はショウにはない)(だから実際ウエイランドが乗ってることすら知らされてなかった)(←特典映像に出ていたカットされたシーンで、ヴィッカーズが「隣の部屋でキイキイ喚いてる生き物を見たら貴方の気も変わるわよ」みたいな事を言ってました。つまりイカ型エイリアンがいた事も一応知っていたけれども、興味ないので完全スルーというわけ。それに加えて別バージョンの地質学者シーンがあって、化け物化した地質学者が大虐殺を行っている隣でお付きのクルーにガードされながらウエイランドが遺跡に出発するというバージョン。とにかく宇宙人にさえ会えれば!という一心で全て動くウエイランドの執念ということですね)

(6)宇宙人の宇宙船が墜落して、横でなく縦に逃げるヴィッカーズとショウの二人→映画の視聴者から見たらバカじゃん?って思うのだけど、まあ実際にあの二人が走ってた場所から見たらどちら方向に逃げていいかよく分からなかったのかも。そういうパニック状態の演出であってリアリテイがあるという意味ではあれでいいのかもしれないけど、まあ確かに結構アホっぽかったのでもう少し演出のやりようはあったような気がする(ーー;)

あとショウが腹をホチキス止めしただけで走り回ってる、なんて意見も見かけますけど、ワタクシも帝王切開やってまさにあのホチキス止めをされたのですが、実際内臓部分はちゃんと溶ける糸で縫合されましたです。ホチキス留めしてるのは一番外側の表皮のみ。あのメディカルポッドの手術シーンでも、最後のほうでホチキス止めの前に何らかの高度なテクノロジーで内蔵部分を縫合している場面があったですよ。ワタクシは手術の翌日には立って歩かされたし(ーー;)もっと未来のテクノロジーで短時間のみ体に宿った異物を取り出す程度(何ヶ月もかけて子宮が膨らんだり色々してない)ならならすぐに歩いたり走ったり出来てもまあおかしくないと思います。でも考えてみたらエイリアンの方はともかく、へその緒があったってことはショウの体自体も結構急激に変化してたような気はしますけどね…。




☆ショウの信仰心☆
ショウはこの映画の全編を通して唯一「神の存在を信じるキャラ」であり、それが非常にクローズアップされています。ショウの両親はおそらくアフリカで宣教師をしていて「彼らと我々の信じる神は違うんだよ」というセリフから、キリスト教を広めるのにはあまり成功していない模様。そんな中で母親が死に、デイビッドによれば父親もエボラで死亡。そして夢の最後でショウは父親の手から十字架を受け取るシーンがあり、その十字架を常に身につけています。信仰のせいで両親を失ったといってもいいのに、逆境の中でも信仰を失わなかった。そしてショウがどうやら地球人類を創造したらしい宇宙人に会い、プロメテウス号の惨劇を経て、神様への信仰を失ったかというと、むしろ逆なんですね。そこがこの映画の大きなテーマの一つ。なのでまるで象徴のようにショウの十字架は人間の作った存在であるデイビッドに取られ、そしてまた再びデイビッドからショウの手に戻ります。人間ではないデイビッドには理解できないし、扱えない代物でもあるのですね。「科学と信仰は両立できるか」というのがおそらくこの映画のテーマの一つ。ワタクシは「コンタクト」が一番好きな映画と言ってもいいくらい好きなのですが、この映画は似たようなテーマを扱っているように思います。リプリーとショウの比較が結構されますが、ショウは肉体的に強い女性ではないけれども、信仰心が彼女を誰よりも強い存在にしている。ショウが結局最後まで唯一生き延びたのはショウが神様を信じていたから、という監督のメッセージも感じますね。意図的かどうかは分かりませんが。

ショウとホロウエイのベッドシーンについて、特典映像に別バージョンが載っていたのですが、それによるとホロウエイは無神論者なんですね。ショウとホロウエイは二人とも同じような情熱で宇宙人探しをしているように見えて、その実は真逆の目的を持ってこの航海に参加しているのですよ。ホロウエイは人間を創造した宇宙人に会って、地球上の全ての宗教がどれほどくだらないか思い知らせてやりたいと考えている模様でした。つ〜か信じるものがそんなに違うのにこの二人よく付き合ってるよな(ーー;)

そんな彼女が「創造者に会って答えを得るまでは旅を続ける」と決心して行った事もないよその星に行こうってのは、ワタクシだったら絶対理解できないけど、それが「信仰」ってことなんですよね。実際ホロウエイもいなくなった今、彼の意思を継ぐ意味でも地球に戻るという選択肢はないというのは分からなくもないです。一旦地球に戻ればもうこんなに遠くまではやって来れないだろうし(今回の資金を得るのにも大変な苦労をしたというのに失敗したプロジェクトに更に1兆ドル出してくれるところがあるとはとても思えない)その上あの二人は愛し合っていたけれどもショウは子供が出来ない体、二人にとっては研究自体が子供のようなものだったと思われます。つまり答えを求めて宇宙人の故郷に飛び込んで行くのはそれ自体がホロウエイへの愛の証でもあるんじゃないかな〜。

そしてデイビッドは今まで自分の創造主を日常生活で目の前にしていて、自分の創造主を美化する余地なんか全くナイわけです。ホロウエイ曰く人間がデイビッドを作ったのは単純に技術があって作れるから、ていうのもかなり酷い言い草だけど(ーー;)こんな人間どもが自分を作ったのだ、という認識があって、自分達の創造主を大金・労力を費やして探しに行こうとする人間達を冷ややかな目で見ています。ウエイランドなんか明らかに「長生きしたい」というだけの超自己チュ〜な欲望が目的ですしね。そこへもってきて、ショウは他の人間とは視点が違うわけです。「何故自分達が作られたのか」「何故自分達を消そうとするのか」「自分達作られた者にはそれを知る権利がある」そしてショウはそれらの質問こそがロボットと人間の違いだと言う…。そういうショウの考えに好奇心を掻き立てられて、一緒に見届けようという気になるわけですね。あのやり取りのところだけデイビッドの声音が変わったのはとても良い演出でした。人工知能のデイビッドにはとても想像のつかない答えをショウがくれたからなのでしょうね。もしショウが宇宙人からホロウエイと同じ事(作れるから作った)を言われても多分幻滅はしないような気がします。

信仰といえば、船長も一応クリスマスツリーなんか持って来てたし隠れクリスチャン(笑)かもしれませんね。彼は結構スジの通ったキャラで観ていてヨカッタです。どうやらあの船長には脚本上では裏設定があったらしく、元軍人で、昔ある医療施設(?)で同じように恐ろしく死傷率の高い猛毒の菌的な何かが漏れて感染問題が起き、感染源を外に漏らさないよう、感染者もろとも施設丸ごと焼き払う任務を行った経験があるという設定だそうです。(←特典映像を観たらこの設定がカットされたシーンにてちゃんと台詞で全部説明されていました)だからあの遺跡で起きている災いのもとを命を賭けても決して地球には持ち帰らない、という覚悟がきっちり出来ていたのはそういう過去の経験からなのですね。



☆宇宙人の目的☆
宇宙人が一体黒い液体で何をしようとしてたのかは、明らかにわざと伏せられています。んが、わざわざ宇宙人のDNAを使って人類を作ったところへ黒い液体をばらまくのが目的としたら、要するに彼らがやりたかったのは「人類のの殲滅」ではなく「宇宙人(でも代用に人間を使って)の体を苗床にしたエイリアンの育成」だったのではないかな〜とワタクシは考えます…。つまり人間を作ってその後気が変わって人間をこの世から消してしまおうとしたわけではなく、人間は最初っから苗床として準備された種であり、宇宙人の最終的な目的はエイリアン作成だったのでは。人間自体には大して興味なかったんじゃないかなと。ただ上にもちょっと書いたけど、どうも宇宙人が黒い液体に浸食されるとどうやら最終的には破裂して死んじゃうだけみたいだし、人間もそのまま浸食された場合の最終形態は出て来なかったのでひょっとしたら成人の人間に黒い液体を飲ませただけではエイリアンにはならないのかもしれません。ちゃんと妊娠・出産という形を経ないと侵略型エイリアンは作れないのかも…。黒い液体が個体によって違う変異を見せるというのは一応制作者側の意図があってのことらしいのですが、ちょっと分かりにくいですよね。どれもこれもエイリアンになるんだと思い込んでました!(笑)

それではそのエイリアンって宇宙人にとって一体どういう存在なのってことなのですが、祭壇の天井にエイリアンがモチーフの彫刻だかなんだかがされてあるシーンがあるんですよね。それが最終形態のエイリアンが十字架に磔にされているような構図なんです。十字架に磔といえばキリスト。キリストは神の子で、処女受胎を経てクリスマスの朝(通説では)に生まれました。ショウは不妊なのに受胎、そしてイカ型エイリアンがショウの体から摘出されたのはクリスマス(船のキャプテンがクリスマスツリーを飾ったりホロウエイがクリスマスプレゼントを開けたいとか言う伏線がある)。それを鑑みると、エイリアン=キリスト、つまりエイリアンは宇宙人にとってなんらかの神様の子&救世主という役どころ…という比喩がされていることになりますが、どうなんですかねえ?

それに加えてLV223という惑星の名前についてですが、これも由来は聖書から来ているらしいです。Leviticus 22章第3節はこうなってます。

Say to them, ‘If any one of all your offspring throughout your generations approaches the holy things that the people of Israel dedicate to the LORD, while he has an uncleanness, that person shall be cut off from my presence: I am the LORD.

翻訳がめんどくせえ(爆)のでWikiから和訳を引っ張ってきました。

彼らに言いなさい、『あなたがたの代々の子孫のうち、だれでも、イスラエルの人々が主にささげる聖なる物に、汚れた身をもって近づく者があれば、その人はわたしの前から断たれるであろう。わたしは主である。


これに関しては数種類の解釈が出来るのですが、「汚れたもの」を人間と解釈し、だから抹殺されなければならないという解釈もできるし、その前の節も含めると汚れた聖職者(つまり黒い液体に侵食された宇宙人のこと)は神の御前でその存在を断たれる、という側の解釈もできます(実際祭壇の宇宙人は頭を切り落とされていた)しかしどちらにしろ映画のアイデアが聖書にかなり影響されているのは確か。ちなみにイニシャルと数字の組み合わせだけで聖書の一節を連想するのはアメリカでは普通です。

それで、この映画に出てくる宇宙人はカットされたシーンの宗教団体にしろ、遺跡の祭壇部屋にしろ、宇宙人もなんらかの信仰心を持って目的に向かって行動していると思われるわけです。宇宙人にも神様がいるってことは、宇宙人を創造した他の存在がいるわけで、そういった宗教問答が伏線としてあちこちにちりばめられています。当初の構想では、宇宙人は人間の中で育って行く攻撃性を止めるために差し向けられ、しかし十字架にかけられてしまった、宇宙人が人間を殲滅しに行くのはその復讐である、つまりキリスト=宇宙人、というアイデアがあったそうですがそれはボツになったとか。確かにそこまでやったら明らかにやり過ぎざんす(ーー)そしてもしエイリアン=宇宙人にとっての救世主だとすると、宇宙人にとっての創世主はエイリアンということになるのでは…??もしくは宇宙人が何かから救われるための存在としてのエイリアン、ということは宇宙人側にも「救われたい」理由が何かしら存在することになりますねえ…。

その辺りもっと掘り下げてほしいところですが、どうも次の映画は「Alien Covenent」というタイトルの通り、クリーチャー映画ってことになりそうなのでそれは残念(ーー)



☆プロメテウス☆
プロメテウスというのはそもそもギリシャのカミサマで、普通だったらクリスチャンのカミサマとは混ぜるな危険ってことになるわけですが(ーー;)まあそこらへんはあまりこだわらない監督なのかも。そんでまあなんでこの映画が「エイリアン」じゃなくて「プロメテウス」なのかって要するにテーマが全く違うからってことはやっと分かりました(^^;)

ギリシャ神話のプロメテウスは人間に火をもたらした罪によって他の神々から罰を受けることになるわけです。人間が神の立場に近づこうという意思自体が罪とされていて、それが比喩になってるんですね。まずはデイビッドの存在がそうです。ウエイランド・コーポレーションの公式サイトにある若きウエイランドのスピーチで、人間がまず手に入れた初めてのテクノロジーが火である。という演説の中で強調しています。テクノロジーが火だけでなく、電球、自動車、爆薬、インターネット…と発展し続け、ついには自分の手で命を作り出せるようになった、それがのちのデイビッドなわけで、ウエイランドはこの演説で「自らの手で命を作れるようになった私はもはや神と同じ立場である」というような事を言っており、自らをプロメテウスに例えてすらいるのです。(←特典映像のカットされたシーンに、ウエイランドが宇宙人に向かって我々つまりここでは宇宙人の種族&ウエイランドのみですが、は新たな種を作り出せる特別な存在だ!我々は神なのだ!とはっきり言ってるほどに選民意識が強い)そうして神と同じ「火」を手に入れた人間が罰を受ける、という比喩がまずあります。そんでもって神に直接対峙して質問の答えを得たいという人間としては分不相応な願いを持つショウも罰を受けます。更に明らかに自分達の手に負えない黒い液体を使おうとした宇宙人達も明らかに罰を受けています。そういう比喩が散りばめられているんですね〜。

つ ま り

あの黒い液体、考えてみるとあれも宇宙人が開発したものではないかもしれないのですよね。冒頭の宗教グループのシーンもそうだし、あんな祭壇に仰々しく捧げられていたくらいなんだから、ひょっとするとあの黒い液体は宇宙人自らが作り出したものではなく、宇宙人を作った他の存在、つまり宇宙人のカミサマから授けられたものなのかもしれませんね〜。そんでその使い方を誤ってあんなことになってしまった…とか色々と考えられます。





いや〜自分で観ただけだったら全然分かんなかった!!!(爆爆爆)でもこうやって説明されてみるとああ、なるほど…ってストンと納得いく映画なんですよね〜。それでも説明出来ない細かいあれやこれやは多少残ってますけど(人間と同じ大気を吸って生きてる宇宙人がどうやって救命艇まで辿り着けたのかとか)(単に人間より耐久力があるのかもしれないけど)今のワタクシ的にはオーケーオーケー!と広い心で許容できるレベルです(笑)というかItuneStoreで購入したのは明らかに劇場公開版…。カットされたシーンとかどこで観られるのかな??一応ブルーレイやDVDも出ているんですが、アマゾンにも映像特典の内容が全く書かれていないので、二の足踏んでます(ーー;)新作が出たら「プロメテウス」のディレクター・カット版も出るのかなあ…。

↑というわけで無事特典映像もコメンタリーも全て視聴出来たわけなのですが、脚本家さん達二人は「実は深い設定があるけど全部見せずに匂わせる程度にしておきたい」という方針、リドリー・スコット監督はとにかく「映画のペースを落とさない」ことを優先にして色々カットしていたような印象でした。特典映像を見ていると、監督のカットぶりは本当にすごくてビックリしましたよねほんと(ーー;)この説明シーン残しておけば観客はもっと助かるんじゃ??(ーー;)と思うようなシーンでも「ここを残すと映画のペースを乱す」という理由一本でガンガン迷わずカットしていくその決断力がすごすぎる。脚本家は裏設定を色々精密に組み立てて考える必要があるけれども、監督の場合は映像でいかに効果的に表現していけるかということをやっぱり念頭に置いていて、同じストーリーに向かっていても切り込む角度が違うのだなあ…と納得したものです。あと脚本の人と監督に共通していたのが、観客が映画館を出た後皆で頭を捻りながら「あそこって僕は◯◯だと思ったんだけど君はどう思う?」みたいに唾を飛ばしながら話し合えるような映画が理想という考え方。色々な説明をカットしたために観客が混乱するであろうこととかオリジナルのエイリアン映画をぶち壊して既存のファンを怒らせるだろうとか、分かっててやってる確信犯。そんな罠にハマったワタクシも制作側の思う壺!(笑)そういう攻めの姿勢、嫌いじゃない、嫌いじゃないぜ…(笑)

後でまた思い出した事とかあったらこっそり付け足すと思います(笑)まだ「プロメテウス」観た事無い方は是非一度は観てほしい〜(^3^)SF好きな方なら気に入ると思います!続編は一体どんな感じになるんだろう…。



拍手パチパチありがとうございます♪(^。^)
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