ASIAの独り言

在米ジョミブル者の独り言。全て自己責任でお読み下さい。
愛の妄想劇場:オークション・前編
今回はイギリスの貴族のお家柄系統のお話でやんす。時代は不明☆そもそもはチャットで「テレビでオークション番組をやっていた」という籐佳さまの一言から派生いたしました。オークション…じょみさんがオークションに出されていたらどうかしらっていう発想から本日の妄想は始まりましたのよ奥様。オークションに出されているのがとうしてブル~様じゃなくてじょみさんかっていうと、ワタクシが年下攻め・下克上萌えだからでございますのよ奥様。ワタクシが妄想すると何故かいつも「これってブルジョミ…?汗」という感じに皆様慄かれるのですがとんでもございません、ワタクシはこんなにキッパリくっきりじょみぶるでございますのになんという信用の無さでございましょう(普段の行いが悪いからでは)僕を信じて僕の女神(^。^)ノ

今回の妄想は前編と後編に分かれております。何故わざわざ分けたかというと、後半を甘甘バージョンと辛口バージョンと二種類妄想したからでございます。最初は甘甘バージョンでフツウにハピーエンドになったのですが、どうも自分的に物足りなくて、同じ設定で辛口バージョンも考えてみたのであります。で、その前フリはまあ同じなので前編として分けました。ではどうぞ~↓

ブルーとキースは二人とも貴族階級でもかなり大物の家柄の出身です。二人は全く正反対の性格なのですが、金持ちばかりの集まる坊ちゃん学校で、お互い毛色の違う者同士で何故か気が合って意気投合し、長年の友人関係が続いています。二人とも押しも押されぬお貴族様というところと、それなのに貴族達の間の権力争いなどに全く興味がにところが似ているわけです。あと二人とも若くして相次いで両親を亡くしてしまったところも似ています。二人は20歳前後ってことにしておきましょうね。若いながらも二人とも凄い大物です。先祖から引き継いだ財産の上に胡坐をかき、財産を食い潰す一方の腐った貴族達と違い、投資やビジネス経営などにも手を広げ、着実に堅実にそれぞれの足場を固めているのであります。しかしながら、仕事以外に殆ど趣味らしい趣味もなく真面目一辺倒のブル~様とは違い、キースは結構派手に遊ぶタイプでした。男女問わず流した浮名は数知れず、時には悪い遊びにブル~様を誘ったりすることもありましたが、ブル~様は勿論キースの遊びには全く興味を見せず、キースも無理強いはせず、遊び人キースと堅物ブル~様の間の友情はそれなりに続いています。

ある日キースは、あるオークションにブル~様はを誘います。キースが行くようなオークションですから、ただのオークションである筈がありません。人身売買のオークションでございます。いわゆるその道の愛好家、それも、上流階級の者だけが会場に足を踏み入れることが許されるようなところです。勿論そんなのブル~様が興味あるわけないのでブル~様は断るわけですが、キースは食い下がります。今回のオークションは特別なのだそうです。何が特別なのかというと、特別な出品があるからなのです。シン家の一人息子です。

シン家もかなり力のある貴族だったのですが、貴族同士の陰謀に巻き込まれて当主は惨殺、邸宅には火をかけられ、完全に潰されてしまったのです。一人だけ助かった一人息子のジョミーはシン家に恨みを持つ者達に連れ去られ、復讐を成就させる手段として売り飛ばされることになってしまったのであります。シン家の一人息子はまだ12歳。しかし、そのような良い家柄の子息が競りにかけられるなど滅多にないことで、マニアックな好事家がこぞってシン家の一人息子を競り落とす為に集まってくるのだそうです。シン家といえば、全く交流のないブル~様も聞いたことくらいはある有名な家柄です。キースは別に買う気は無いそうですが、色々な影の動向などを逐一把握しておくのは必要と考える主義なので、その一人息子というのを一度その目で確認しておきたいことと、どこの家の者がシン家の息子を競り落とすつもりなのか知っておきたいと思っているそうなのです。

「興味無いね。僕は君の悪趣味に付き合っている暇なんかないんだ、帰らせてもらうよ」
「まあまあ、一度くらい社会勉強として見ておくのも見聞を広げることになっていいと思うぞ」

元々自分は仕事以外のことで世間に疎いという自覚はありましたので、ブル~様もまあ海千山千のキースが一緒ならおかしなことにはならないだろうと思い、重い腰を上げて一度だけ行ってみることにしました。

会場へ着くとキースは大変慣れたもので、さっさと専用エレベーターを使い二階へと上がっていきます。キースは随分な上客らしく、主催の責任者と思われる男がご機嫌伺いの挨拶に来ていました。「本日はかなり荒れそうですが…」勿論シン家の息子が出品されることに違いありません。ブル~様の顔も当然知られているようで、用心深い主催側はブル~様が会場に到来したことに少し驚いたようなのですが、キースの「俺の連れだ」の一言で納得したようでそれ以上の追求はされませんでした。

そうして二人はオークションが始まるのを待ちます。キースはそれなりの家柄なので、席もフロアの席ではなく、バルコニーのいわゆる貴賓席です。キースは頻繁に来ているわけではないですが、何度かこのオークションで出品された子を買ったことがあります。最後に買ったのはマツカという綺麗な子で、キースは大層気に入っていつも自分の傍において身の回りの世話をさせているばかりか、マツカを買ってからこのオークションに時折足こそ運ぶものの、少年を買うことはキッパリやめました。意外にそういうところは割と信用できるんだけどね…などとブル~様はこっそり思ったものです。キースの邸宅を訪問すると、いつもお茶を淹れてくれるのはマツカです。控え目でよく気のつくマツカをブル~様も憎からず思っております。

キースが言うには、今日は普段より多くの者達が買い付けにやってきているようです。
「見ろ。あいつはモントレー公爵だ。常連だぞ。あっちはペンテルトン伯爵。普段は見ないが、シン家の息子狙いだろうな」

さすがに詳しいキースが客の顔を知らせてくれます。ブル~様が見たこともある顔も混じっていて、そんな嗜好は別に知りたくなかったとげんなりするブル~様です。

そうして何人かの子供達が出品されます。ブル~様はこういうことに疎いのでよく分かりませんが、なるほど素人目にもどの子もそれなりに見目麗しく、貴族が金を出すにふさわしいと思わせる粒揃いの者ばかり。こんなオークションに出されるくらいだから、シン家の息子も大層酷い目に遭わされているのではとブル~様は思うのですが、貴族ともなるとプライドが異常に高く、他の男の手垢のついていない初物を望む客が多いため、このオークションに出される子供達は出品される前に傷物にされていないということが大前提なのだそうです。ブル~様とは全く関係のないシン家の事情ですが、ブル~様は少しほっとしました。

キースが言うには、シンの息子は本日、いやこのオークション始まって以来かもしれない最大の目玉商品なので、出品されるのは最後だろうとことです。確かにこのオークションに出される子供達はどれも美しい者ばかりですが、本物の貴族の子供を買い取っていいように出来る機会など滅多にありません。しかもあのシン家の子だというのですからなおさらです。

「見ろ、アレがシンの息子だ」

そしてようやく鳴り物入りでシン家の令息の出品です。それまで出品されてきた子達もそこそこ貴族好みの小奇麗な格好をさせられていましたが、さすがにシン家の子息ともなると、いかにも良家の令息を強調するかのような、品の良いタキシードを着せられていました。12歳ということらしいのですが、さすがに今まで出品されてきた子とは格の違いを感じます。顔の造作もさることながら、今まで出されてきた子達がどこか怯えたようにオドオドとしていたのと対照的に、シン家の息子はまだ子供ながらも貴族としての風格と気品を漂わせ、すっくと立っています。当然自分の身に起きたこと、これから起きようとしていることを理解できていないはずがありません。が、元シン家の時期当主の瞳には、自らの境遇と闘い続けよう、運命には打ち勝とうとする強い意志の力が見えました。その様子に、ブル~様の心がちょっと動きます。

自らを欲望に満ちた視線で不躾に眺める血走った客達を、まるで挑戦状を叩きつけるかのような目でぐるりと見ています。売られる自分を買おうという下賤なヤツラがお前達か…とでも言いたげな顔で、シン家の息子は会場にゆっくりと視線を走らせています。

そして、その視線がゆっくりと貴賓席に上がってきたかと思うと…ブル~様と視線がかち合いました!運命の一瞬です。曇りの無い瞳ででまっすぐ自分の目を射抜くシン家の息子の目に、ブル~様の心は鷲掴みにされてしまいました。

「まだ小さいのにあの堂々とした態度はたいしたものだな、さすが血は争えないということか」

隣で感心した様子のキースの声が聞こえます。が、ブル~様の耳にはそんな台詞入っちゃいません。

「キース」
「…なんだ?」

名前を呼ばれて、キースは初めて隣の親友の真剣な表情に気づきます。

「決めた。僕は、あの子を買う」
「…なんだって?!おい、どうしたんだ一体…。だが、こいつは結構激しい知り合いになるぞ…マードックの奴も、アドニスの奴も、シンの息子を絶対に手に入れるんだと息巻いていたからな。下手に敵を作りたくなければ悪いことは言わない、やめておけ」

「それでは、始めます。最初は100万から…」

「一億」

会場がし~んと静まり返ります。客の目が、会場側の目が、全て貴賓席のブル~様に釘付けです。隣のキースは大慌て。

「…おい!気でも触れたのか!!」
「い、一億が…出ました。いかがですか、他は?」
「一億と500万!」
「一億一千万!」


みみっちい競り合いになってまいりました。しかし、とどめを刺すかのようにブル~様の鶴の一声。

「十億」

今度こそ、会場は針一本落ちてもその音が響き渡るのではないかと思える程な沈黙で満たされました。いくらシン家の一人息子だからといって、たかが玩具にぽんと十億も出すなんて正気の沙汰ではありません。しかし、ブル~様は平然としています。確かにビジネスにおいては冷徹ともいえるほどに冷静に大胆な判断を下すことは知っていましたが、このような場面でそのブル~様の見たこともないような顔を見て、キースは言葉を失いました。

「十億が…出ました、いかがでございましょう?他には…」


勿論誰もそれ以上値段を吊り上げようとするものはなく、大荒れになる筈だったオークションはあっさりと終わりを告げました。あまりの興奮にざわめきながら客達がぞろぞろ引き上げていきます。皆あまりの出来事に毒気を抜かれてしまったかのような顔をしています。

貴賓席では、あっけに取られて声も出なかったキースが、ブル~様を詰問しています。

「一体お前、何を考えているんだ!正気なのか?!たかが子供一人に、十億も…どうかしちまったんじゃないのか?!」

こんなに動揺しているキースも初めてです。

「何がおかしい?君だってマツカをここで買ったのだろう」
「それとこれとは話が違うだろう!お前、どれだけの奴らを敵に回したのか分かってるのか!シンを潰した奴らだって、シンの敵に売り飛ばすつもりだったんだからな!そんな面倒なガキをお前が買い取って…第一お前、一体十億も出して奴を買ってどうするつもりなんだ!」
「彼に幾らの価値があるのかは僕が決めることだ。僕はあの子にそれだけの値打ちがあると思ったから買った。正当な取引だし、誰にも何も言わせるつもりはない」

普段は周囲に全く無頓着でビジネス以外に何もあまり興味を示さないブル~様のこの態度に、キースは驚き呆れます。

「しかし…そうは言っても…大体お前、そっちの気があったなんて初耳だぞ」
「生憎だが、僕にはそういう趣味はない」
「では、何故…」
「さあ…理由がなくてはいけないのかい」

それにしては随分と大胆なことを言ってるじゃないかとキースは思うのですが、キースの予想の斜め上を行くブル~様返事に二の句が告げません。こんなときのブル~様の表情はキースにも読めません。

「僕はあの子を引き取って帰らなくちゃならないから、今日はここで失礼させてもらうよ」
「あ、ああ…」

これは帰宅したら早速マツカに聞かせてやらなくてはと思い、帰路を急ぐキースでした。

「このたびは良いお買い物をなさいまして…」
「今後ともどうぞご贔屓に…」

すわ、新しい上客が!という思惑で色々とおべんちゃらを使う主催側を適当にあしらい、ブル~様は小切手でぽんと代金を支払います。大抵の客は買った子が逃げ出さないようにとボディガードなどを連れてきているのですが、キースとも別れてブル~様は一人きり(車は屋敷の専用の車を待たせています)

「あ、あの、お付の方は…?商品が逃げ出してはお客様がお困りではありませんか」
「一人だが、構わない」

値段も値段ですし、ちょっと慌てた感じの主催側を押し切って、ブル~様はシン家の息子を連れてこさせます。ブル~様はなにしろ派手に遊ぶキースとは違い普段全く浪費というものをしないので、お金だけは有り余っています。なので、十億が逃げても別に惜しいとは多分思いません。とにかくシン家の息子を連れてきて、ではまたのお越しを…などと言いながらそそくさと主催側は逃げていきます。商品が逃げたことの責任を取らされてはたまりません。

部屋にはシンの息子とブル~様の二人きりです。

「まずは、自己紹介だね。僕のことはブルーと呼んでくれ。君はシンの家の者だということだけれど、名前は?」
「ジョミー…ジョミー・マーキス・シンです」
「ジョミーか、良い名だ。僕は確かに君を買ったけれど、他にどこか行くあてがあるのであれば好きなところへ行くがいい」
「え…」
「だが、もし僕のところに来るのであれば、生活の保障はしよう。学費も出す。君が成人するまでは後見人という形で君の面倒を見ることになるが、それで構わなければ」

子供ながらもある程度自分のこれからを見越して覚悟を決めていたジョミーはブル~様のあまりにも淡々とした申し出に色々とビックリです。

「とりあえず、出よう。ここの空気は好きじゃない」

ブル~様は子供のジョミーに向かってそう言いながら手を差し出します。この人を本当に信用していいのか…子供ながらに警戒心は解けません。が、他に選択肢があるわけでもなく、ジョミーはブル~様の手を取ります。

ちらほら会場に残った者達の、イヤな視線が絡みつく中、ブル~様は全く普通の様子でジョミーと手を繋ぎ、まっすぐ前を向いて会場から出て行きました…。


そんな二人の出会いです。後編に続く~☆

後編・甘口バージョンはこちらから。
後編・辛口バージョンはこちらから。
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