FC2ブログ

ASIAの独り言

在米ジョミブル者の独り言。全て自己責任でお読み下さい。
愛の妄想劇場:オークション・ブルー編
オークション、ジョミが売られてる版は散々妄想したわけですが、売られてるブル~をじょみが買う版も一応考えてみました。どうも方向性が迷走しちゃってるんですが、とりあえずこんなんが出ましたです~↓

ミュウが一応存在している世界設定で、ミュウは勿論迫害されています。市民には全て3~4歳ほどで生まれてすぐに脳波を使ったEPS検査を受ける義務があり、ミュウだと判明すればもうそこで人生は決まってしまいます。まともな人間扱いはされず、立場的には要するに人間の奴隷扱いです。人間がミュウを殺しても罪は問われません(逆の場合は当然ミュウは抹殺)そんな第二市民としてのミュウは、大抵は人間の嫌がる作業の場で労働力として使われたり、見目の良いものは人間の体の良いペットとして飼われたりしています。

ジョミーは押しも押されぬ財界トップの財閥の年若き令息です。年は12歳。父はジョミーがまだ赤ん坊の頃に亡くなり、母フィシスも数年前に亡くなっています。ジョミーの母フィシスは、あまり力は強くなかったのですが、実はミュウでした。ミュウはミュウから生まれることが多く、人間からミュウが生まれることはまれです。しかしシン家程の力があれば、たとえミュウが生まれても公にそれを公開することなく検査を掻い潜り、検査結果を握り潰し、その存在をひた隠しにして人間として暮らすことも可能なのです。

ジョミーの亡き母フィシスには弟がおり、その名をキースといいました。叔父キースは昔からジョミーのことを大層気に入っており、ジョミーはやり手のキースから帝王学を学んでいます。キースは「叔父さん」などと言われるのが嫌なので、ジョミーはいつも叔父のことをただ「キース」と呼び捨てです。シン家の正当な当主であるジョミーが一人前に成人として認められる14歳になるまで、キースは事実上ジョミーの後見人・保護者代わりとなっています。シン家程の財産を継ぐとなると色々とあるもので、キースはジョミーを自分の保護下のもと、裏社会の色んな場面などを見せに連れ回ることもあります。

そんなある日、キースはいつもの社会勉強の一環で、闇社会の人身売買のオークションへとジョミーを連れて行きます。大抵そこで取引されるのは、見目の良い子供ばかりでしたが、その最後に出品されたのはどう見ても子供ではなく、成人男性でした。

「あの商品は特別らしい」
「特別…?」
「あれはソルジャー・ブルー。ミュウだ」
「…へぇ…」

子供達ばかりが取引されるこのオークションで、何故いきなり成人男性が出品されているのか。それは、この商品が特別だからなのです。どう特別なのかというと、彼は戦犯なのです。そればかりでなく、ミュウの中でも世界でたった一人しか発見されていないというタイプ・ブルーという大変能力の高い特殊なミュウなのだということです。ソルジャーという名称通りに彼はミュウでありながらその力の強さを買われ、某国の内乱で、傭兵部隊を率いて闘い続けていました。しかしながら、他の諸国からの圧力に、ソルジャー・ブルーに命令する立場であったA国の首相は、代わりに某国の王族の娘を娶って属国とするという手を取り、自ら起こした戦争の全ての責任を、自分の傘下のミュウに押し付けることにしたのです。つまり、命令通りに黙々と自らの身を戦いに投じてきた末に、自らの主に売り飛ばされたというわけです。ミュウという立場のため、正式な軍事裁判などには勿論かけてすらもらえず、主の意向のままに生きるも死ぬも全て運命は主に握られているのです。

普段は人買いに殆ど興味を示さない叔父の説明を聞きながら、ジョミーはその「商品」に見入ってしまいました。いくら能力の高いミュウとはいえ、「処分」されずにこのような場で売り買いされるからにはそれなりの理由があるのです。ソルジャー・ブルーはこの世の者とも思えない、氷の彫刻のような人間離れした美貌を兼ね備えていました。見たところ、年はジョミーより10ほども上でしょうか。他の商品の子供達は、その美貌を引き立てるような服をそれなりに着せられていたのに、そのソルジャー・ブルーは一糸纏わぬ全裸で客の前に立たされていました。首には、ジョミーも見覚えのあるサイオンリングがはめられ、両手両脚は鎖で繋がれて、まるで獰猛な獣を繋いでいるかのようです。いくら戦犯といえど、人間であったならもう少しマシな扱いであったことでしょう。しかし、こういうときのミュウの扱いは、動物と一緒です。このような素裸で聴衆の前に引き出され、淫猥な視線の数々にさらされながら、ソルジャー・ブルーはただ暗い色の目をしたまままっすぐ前を向いていました。客の中には、A国に恨みを抱く国の者、ソルジャー・ブルーに自国の兵を殺された者達がてぐすね引いて、ソルジャー・ブルーを競り落とそうとぎらぎらとした目をしています。そのような者達に買い取られたら、一体どのような日々が待ち受けているのか、想像に難くありません。

「ねえ、キース」
「なんだ」
「僕はまだ成人していないけれど、14になればミュウを所持する権利が出来るんだよね?」
「?ああ…そうだが」
「じゃあキース、僕、あの人を買うよ」
「…なんだと??」
「あの人が欲しい。あと二年、キースのミュウとして登録して、僕が成人したらあの人を貰う。それでいいでしょ?」
「おい待て、そんないきなり…」
「僕はあの人が欲しいんだ」

一度言い出したら梃子でも動かない甥のこと、キースは説得することもあっさり諦め、ジョミーに言われるままに巨額な値でソルジャー・ブルーを競り落としました。ソルジャー・ブルーを復讐のために買おうとしていた者達には多少恨みも買ったようですが、シン家の力はそんなことで揺るぐようなものではなく、皆諦めざるを得ませんでした。

こうしてソルジャー・ブルーは形としては叔父キースの所有として登録され、シン家にやってくることとなったのです。


「ブルー、ここの居心地はどうですか」
「…不満はない」

シン家へと迎え入れられたブルーは、驚くことにほぼ人間と変わらない扱いを受けていました。ただ一つ違うことといえば、常にサイオンリングを装着していることです。ミュウと判定を受けた者は、等しくサイオンリングを装着することを義務付けられており、そのリモコンは登録された所有者が常に所持しています。サイオンリングはサイオンを制御するのみならず、ミュウが逆らった場合にはリモコンでミュウの全身に電撃を走らせることもでき、ミュウを服従させるには必須の道具です。

ミュウの登録を新しい所持者に移動させるためには、ミュウの身体検査が義務付けられています。ミュウに人権などないことを殊更知らしめてやろうとでもいうように、大抵の検査は全裸で、検査規定はあってないようなもの、大抵のミュウはそのような方法で私的にだけでなく公的にも公然と辱められることが常でした。

たったの12歳ですが、ジョミーはブルーを引き取る為の身体検査に当たって、他の者を部屋に入れませんでした。

「はじめましてブルー。僕はジョミー。まだ成人になっていないので、記録上は貴方は叔父のキースのミュウということになっているけれど、僕が成人したら貴方を引き取ることになっています。なので、貴方の事実上の主人は僕ということになります」
「…そうか…」
「僕は貴方を奴隷として買ったわけではありませんので、僕の周りでは普通にしていてください」
「…」

初めて顔を合わせた主人がまだ子供だというのに、ブルーは大して驚きも見せませんでした。今まで一体何人の主人に仕えてきたのかは分かりませんが、この美貌では今までに受けた扱いを想像するに難くありません。事実、ジョミーの目の前で惜しげもなく晒された体を見れば、ブルーが今までどれほど悲惨な人生を送ってきたかが垣間見えるようでした。沢山の戦闘で受けた古傷以外にも、折檻の傷跡と思われるような傷が体中に散っています。ついじろじろと不躾な視線でブルーの全身を確認してしまいましたが、ブルーは既に慣れているものか、その冷たい美貌に全く何の感情も見せませんでした。

「…君は、ミュウの体を見るのは初めてなのかい」
「…え」
「大抵の人間に飼われているミュウはこんなものだ。別に僕だけが酷い扱いを受けているというわけではないし、気にすることはない」

数多い傷痕に言葉も出ない様子のジョミーを気遣ってのことでしょうか。しかし…人間に飼われているミュウで早死にするものが多いのも事実です。ミュウにはもとより人権がありませんから、酷い扱いを受けることもありますし、気に入ったペットを他人に貸し出したり、パーティーなどで「使用」したりすることも珍しくありません。良い主人に当たった者は幸運にも長生きしますが、見た目を買われて買い取られたミュウは、年を取って美貌が衰えれば飽きられ、労働力として払い下げられ、酷使されて人生を早く終えてしまうことも多いのです。

ブルーは幼い頃から飛びぬけた美貌でした。が、ミュウとして生まれた以上、美貌は人生の足枷にしかなりません…。彼はその生まれつきの容貌ゆえに、人一倍辛い人生を送ってきました。もう、何もかも、自分の心に触れるものはないと思っていたのに、シン家での穏やかな生活が却ってブルーの防御本能を刺激するのか、ブルーはことさら悪夢にうなされることが増えました。今の生活のほうが夢なのだ、夢はいつかは覚め…過去を死ぬまで繰り返すことになるのではないかと…そういう不安が、ブルーを押し潰すのです。幼い頃からの意に染まぬ数々の虐待行為、望んでもいないのにサイオンを使い大勢の命を奪うことを余儀なくされ…。だだっぴろい天井が広がる部屋で、何人もの男達の手に押さえつけられて悲鳴を上げるしかなかった夢、戦場で自分の放ったサイオンにより、全身丸焼けになっていく男の断末魔の叫び…。悪夢は毎晩尽きることがありません。しかもそのどれもが、実際にブルーの身に起きたことなのです。

しかしある夜、悪夢にうなされるブルーの夢の中で、不思議なことに誰かの声が聞こえてきました。こんなことは初めてです。

(…もう、大丈夫です、僕が…貴方をここから、出してあげます…)
(これからは僕が貴方を守ります、ブルー…)

誰かの暖かい思念にふわりと包まれ、意識が浮上します。ブルーが目を覚ますと、ブルーの隣でジョミーがすやすやと寝入っていました。ミュウの隣で眠りたがる人間などブルーは初めてです。なんとも物好きなことをするものですが、子供というのはそういうものなのでしょうか。

「一体この子は…何をしているんだ…」

しかし主人がそうしたいというのならばミュウであるブルーにとやかく言う権利はありません。眠らせてもらえるだけありがたいというものです。しかし、サイオンリングをつけているからには、ジョミーの思念を感じることなど不可能です。ということはさっきの夢は、単にジョミーの体温のせいだったのだろうかと、不思議に思いながらもブルーは再度眠りにつきました。

おかしなことに、ブルーはその夜からぱったりと悪夢を見なくなりました。新しい生活に慣れてきたからだろうかと、ブルーは詮索することすら忘れ、日々自らに課せられた執務を黙々とこなしていきます。どうやらキースは自分の所有がジョミーに移った時点で、公私様々の場面でジョミーのサポートをさせたいと考えているらしく、一般のミュウにはとても受けられないような教育を受けさせてもらっています。今までの生い立ちからはとても信じられない、穏やかな日々です。しかし、ブルーの心のガードはいつまでも外れることはありません…。いつ自分の立場がまた変わるとも限らないし、いつまたあの過去の悪夢のような暮らしに叩き込まれるか、ミュウである限り誰も保障はしてくれないのです。ジョミーは確かに自分に優しいけれど、それは彼が子供だからであって、いつか大人になれば自分に飽きる日も来るだろうとどこか冷めた目で達観しています。

そんなある日、ついにジョミーも14歳になりました。立派な成人として、シン家の当主として、お披露目パーティーが豪奢なホテルで行われました。社交界のトップに立つシン家のこと、各方面から財界の大物が大勢やってきます。ジョミーはブルーを自らの補佐として連れていき、公式の場で正式にジョミーの片腕として同時にお披露目をするつもりでした。

「…とんでもない!一体君は、何を考えて…っ!」
「もう決めたことです。貴方には従って貰いますよ、ブルー」

奴隷同然の認識を受けているミュウをそのような表の場、しかも重要な役割を担う者として紹介するなど、前代未聞です。言語道断です。当然ブルーは必死で辞退しましたし、さすがに叔父キースも眉を顰めましたが、やはりジョミーは一歩も引きません。シン家の次期当主が、お披露目に自分の片腕として、ミュウであるソルジャー・ブルーを連れてくるという事実は、既に広まってしまっています。というよりも、ジョミーは前々からそれを隠そうともしていませんでしたので…。シン家の当主である自分が、わざわざミュウをお披露目の場に連れて行くこと、それ自体に大きな意味があるのだと、澄んだ目でジョミーは言い切ります。しかし、ブルーは現実をイヤというほど知っています…。そのような場面ともなれば、普段よりも更に強大なサイオンリングをつけさせられるに違いない。勿論サイオン無しでも一通りの体術は身に着けています。しかし、財界人の中にはミュウ嫌いも多く、安全は保障できません。何かあってもジョミーの身を守るどころか、自分で自分の身を守ることすら難しいかもしれないのです。それでもジョミーが引かない以上、ブルーは主人であるジョミーの要求に従わざるを得ません。ブルーも腹をくくるしかありませんでした…。

お披露目当日。覚悟を決め、緊張感を漲らせたままブルーはジョミーの傍にピッタリと寄り添います。

「そんなに心配しなくても、僕が全てなんとかします」
「…君はまだ子供で、何も分かっていないから…」
「僕が頼りなく見えるのは分かるけど、もう少し頼ってもらえると嬉しいんだけどね…」

ジョミーのその自信が一体どこから来るのかブルーには分かりませんが…。たとえ気休めであっても、そのような言葉をかけてもらったことも初めてで、ブルーの心は知らず知らずに揺れました。普通の人間と同じ様に、いやそれ以上に、仕立てられた最高級のスーツを着こなしながらも、自分がミュウであるという事実は周知の事実で隠しきれません。居並ぶ人々の好奇の目に晒され、さすがの居心地の悪さにブルーも一息入れたくなり、ジョミーに断りを入れて化粧室へと向かいました。

冷たい水で顔を洗って一息つくと、気づかないうちに背後に数人の若者が並んでいます。

「…?!」

ただならぬ気配にブルーが振り返ろうとしたと同時に、首のサイオンリングから強烈な電流が流れ、ブルーは昏倒してしまいました。

ブルーが気がつくと、そこは多分同じホテルの一室でした。両手両脚を拘束され、ことさらブルーを辱めようというように、せっかくの高級スーツはナイフか何かでズタズタに切り裂かれ、殆ど全裸の姿でブルーはベッドの上に横たえられていました。ミュウのサイオンリングのリモコン周波は、登録者にしか知らされていない筈なのですが、蛇の道は蛇。金にものを言わせてどこからか入手したに違いありません。サイオンリングのコントロールを握られているとなれば、たとえ数多くの戦いを生き延びてきたソルジャー・ブルーとて、逆らう道は残されていません。

「ミュウのくせに、人間の服なんか着やがって」
「この顔でシンに取り入ったのか…なぁ…」

あからさまにミュウに対する嫌悪と憎しみを込めた視線…。ブルーはこれから自分の身に起きることを覚悟して、目を閉じました。なんとかやり過ごせれば、命さえ助かればなんとかなる…しかし、いつまでたっても何も起きません。仕方なく、ブルーはそっと目を開けてみました。

「…?」

先程までギラギラした目をして自分を睨みつけていた者達が、一人も視界に見えません。自由にならない体を無理に捻って確認してみると、皆揃って床に倒れているようです。そして…ドアの前に息を切らせたタキシード姿のジョミーが立っていました。(今…争う音も何も聞こえなかったのに…)ブルーが不審に思う暇もなく、ジョミーはブルーの元に駆けつけると、拘束を解き、ぎゅっと殆ど全裸のブルーを抱きしめました。ドクン。ブルーの心音が跳ね上がります。

「ブルー…!すいません、気づくのが遅れて…」
「いや…まだ何もされていないよ、大丈夫だ…」

蒼ざめてブルーの頬や額を宥めるように撫で続けるジョミーに、ブルーは心配させまいと痺れた舌で言葉をかけます。ホテルに連れ込まれ、服まで剥ぎ取られ「何もされていない」もなにもないというものですが、ブルーにとってはこれくらいのことはもう慣れているのでいちいち激昂する気にもなれませんでした。受けた電磁ショックの影響で、多少全身が痺れ、ゾクゾクと悪寒もしますが、もう少し時間が経てばそれも消えていくことでしょう。昔主人の気まぐれで何度も電撃を受けさせられたことを思えば、これくらいはブルーにとってなんでもありません。しかしジョミーは非常に機嫌が悪そうにむっつりと黙りこくったままブルーに自らの上着を着せて軽々と抱えあげると、専用エレベーターから地下に待たせてあった車に乗り込みました。

「君…抜け出してしまっていいのかい。僕なら心配することはないのに」
「もう顔は見せたから義務は果たしました」

気まずく重苦しい空気で屋敷に帰宅すると、ジョミーはブルーを抱きかかえたまま、そのまま自分の寝室へと運び入れました。久々にサイオンリングの電撃を受けた後遺症も残ってか、頭が重く、ベッドに横たわるブルーの耳に水音が聞こえます。どうやら隣接のバスルームの浴槽にお湯を張ったらしく、ジョミーはブルーを抱きかかえると、バスルームへ運び、そっと浴槽の中へと横たえました。

「…?」

重い瞼を開けてぼんやりとジョミーを見ると、年若き主人は丁寧に自分の全身を洗ってくれています。そんなことは、主人がすることではないのに…。何故ミュウの自分にジョミーがそこまで優しくしてくれるのか、ブルーには皆目見当もつきませんが、抵抗するでもなくただジョミーのなすがままに任せていました。

体を丁寧に拭かれて湯冷めしないようにバスローブを着せられ、ブルーの体は再度ジョミーのベッドに横たえられます。その後しばらくいなくなったジョミーもどうやらシャワーを浴びたようで、再びジョミーが戻ってきたときにはその髪が濡れており、バスローブ姿でした。

「体の方はどうですか、ブルー」
「…大したことはないよ…」

ジョミーのおかげで、だいぶ意識もはっきりしてきましたし、全身の痺れも消えてきました。ジョミーがブルーの上に覆いかぶさるようにして、何かをしています。まだほんの少しだけジョミーの背が低いせいで、ジョミーの濡れた金色の前髪から伏せられた睫毛までよく見えます。ジョミーの両手がブルーの首に回され…カチリと音がしたかと思うと、今まで外されたことの一度もないサイオンリングが外され、床にカランと思い金属音を立てて転がりました。

「…?新しいものと交換しろということか…?」
「違います。この屋敷の中では、こんな無粋なものをつけてもらいたくないから」
「??君は一体…何を言っているんだ。僕は、ミュウだ。しかも、タイプ・ブルー…サイオンリングをつけずに暮らせなど、気でも違ったのか?」
「僕は勿論正気です」
「自分の言ってることが分かっているのか?タイプ・ブルーの僕がサイオンを使えば、君を殺すことだって簡単に出来るんだ」
「僕を殺したところで、貴方には行くところなどない。それはもう、分かっているのではないですか?」
「……」
「それに…貴方には、僕を殺すことなどできませんよ」

確かに今までの主人と比べて、ジョミーの屋敷での暮らしはまるで天国のように居心地の良いものです。恩があるから殺せないという意味なのか、しかしジョミーの表情にはそれ以外のものが込められているようにブルーには思えました。サイオンリングを外したブルーがジョミーの手に触れれば、それだけでジョミーの心だって読める。それなのに、ジョミーは堂々としています。ブルーには全く理解できません。

「僕は…君とは違う存在だ、君の言うのは理想論だ」
「勿論理想だけではないですけどね、ブルー。なにしろ僕は、これから貴方を僕のものにするつもりですから」
「…主人は君だ、好きにするがいい」
「またそんな…僕は貴方にもっと自分を大切にして欲しいな…僕は貴方を奴隷として買った訳じゃない、僕の一生を共にする伴侶として手に入れたのだから」
「…世迷言だ…」

成人の14とはいえ、まだまだあどけなさの残る顔で、ブルーの主人はゆっくりとブルーのシャツのボタンを外し始めます。今までブルーが見たことも無い、優しい仕草で隙間からするりと手を差し入れられ、ゆっくりと肌を撫でられるその感触に、ブルーはぞくりと震えました。ジョミーの顔が近づき、頬から耳元にかけてついばむように口付けられます。

「体なら、好きにするがいい。だが、僕は君にふさわしいような存在ではないよ。君は…知らないだけだ、僕がミュウであるというだけで一体今までどのような扱いを受けてきたか…」
「知ってます…僕は、全部知っている」
「何を…」
「僕は、全部…見ました。貴方の過去の記憶を」
「…!!」

まさか、あれは本当にただの夢ではなく…。ブルーは戦慄を覚えざるを得ませんでした。サイオンリングのために力は制御されているとはいえ、常にシールドを張ってガードしている自らの心の中に、夢の中とはいえ入ってこれるほどの力の持ち主など、いるわけがありません。ただひたすらに自分に優しいだけの子供だと思っていた相手が、今まで見たこともないような男の目で自分を見下ろしています…。

「貴方は僕がただの子供の気まぐれで貴方を買ったと思ってるね。でも、違うよ」
「まさか…君は、まさか…」
「ずっと貴方を探してた。ずっと、貴方だけが…欲しかった…」
「君は…?!」
「そう…僕も、ミュウです。貴方と同じ、タイプブルーだ」
「…!!」
「母も、ミュウだった。彼女は生まれつき体も弱く、テレパシーを少し扱える程度だったけれど…僕は違った」
「…」
「母がミュウだという事実も、シン家の財力で全てもみ消すことが出来た。そこに、僕が生まれて…僕は元々力が強かったから、まだ小さくても母の助けを借りてESP検査をかいくぐることも可能だったんだ。僕が物心ついた頃、母が僕に貴方の存在を教えてくれた。僕以外に、僕と同じ存在がいると…あれほど嬉しかったことはなかったよ、ブルー」
「…あっ…」
「僕が貴方を見つけたのは、本当に偶然だ。でも、ずっと探していた貴方を見つけて…僕がどれほど、嬉しかったか…」
「…」
「こうして、正式に貴方を手に入れた。僕の元にいれば、貴方をずっと守ってあげることができる」
「…や、なに…を…っ」
「何も、心配しないで…僕に全部、預けて…」
「…あ、な、な…に…?」

ブルーの全身を、中からも外からも見えない何かが優しく愛撫します。ジョミーがサイオンを使い、ブルーの快感中枢に直接働きかけているのです。甘い痺れにブルーの意識は何度も飛んでしまいそうになりました。今まで受けてきた陵辱行為では、痛い思いしか経験のないブルーは、自らの体を蝕んでいく甘い快感に全く免疫がありません。次第にブルーの瞳にぼんやりと霞がかかったようになり、ブルーはジョミーにしがみついたまま熱い息を吐き始めました。

「こうしてサイオンを使った行為は初めてでしょう?」
「こ、これ…っ…な、に…っ」
「貴方のサイオンはとても気持ちいいね…溶けてしまいそう…ね、貴方も…気持ちいい…?気持ちいいいよね、ここももう、こんなになってる…触っても、いい?」
「や、やだ、ぁっ…さわら、ない…で…ん、ん…」

そっと触れられただけでも、意識が飛んでしまいそうです。それなのに、目の前の年若き主人は、年相応の悪戯っぽい光で目を光らせながら、ブルーの熱くなったそこに指を擽るように這わせます。

「ふふ…可愛いね、ブルー。ねえ、僕のこと、ちゃんとジョミーって呼んで?」
「そ、そんな…こと…っ…」
「ジョミーって呼んでくれないと…もっと、しちゃうよ、こういうこと…」
「…あ、あ、あ!呼ぶ、呼ぶ、から…っ…じょ、ジョミー…」
「ブルー、可愛い…もう全部、僕のものだよ、ブルー…」
「ジョミー、ジョミー…ん、ふぅ…っ…」
「だめ…逃がさないよ…もっと声、聞かせて?」
「や、あぁっ…」

こんなことは、過去にもう数え切れないほど、されたはずなのに…。こんな、子供相手に…。体を心を切り離すことなど、簡単だと思っていたのに…。殆ど触られてすらいないのに、優しい口付けとサイオンだけで、こんな…。指先で触れるか触れないかくらいの仕草で撫でられているだけなのに、ブルー自身はどんどん張り詰めていきます。ジョミーの熱っぽい目で見つめられるだけで、ひくりと体が震えます。初めて自分と同じタイプブルーに出会い、こうして体も心も余すことなく求められ、愛され、ブルーはいつしか涙目でジョミーの胸にしがみつきながら甘い声を上げて果ててしまいました。

「…は、はぁ、はぁ、はぁ…」
「どうも貴方はガードが固いみたいだから…先に体の方に教えてあげるね…?」
「…や、もう、やめて…っ」
「悪いけど、今夜は寝かせてあげないから…」
「んふっ…」
「この日をずっと…待ってた…やっと、手に入れた、ブルー…」

熱く猛った若い雄を受け入れさせられ、熱っぽく耳元で愛を囁き続ける年若き主人の腕の中で一晩中散々泣かされてしまったブルーです。翌朝情事の余韻の色濃く残るベッドでジョミーの腕の中で目を覚まし、涙の痕の残る頬に嬉しそうに口付けられ…。ブルーもさすがに自分の運命を受け入れざるを得ませんでした。ただの毛並みの良いお坊ちゃんだと思っていたのが、若いながらにとんでもない策士であることに、ブルーも気づいたのです…。自分と同じタイプ・ブルーというだけでも、泣きたいくらいにいとおしいというのに、自分をまるで宝物のように大事に大切に扱うこの年若き主人に、ブルーはすっかりほだされてしまいました。ブルーの正式な登録者がジョミーになった途端、ジョミーは遠慮なくブルーの体を貪るようになり、一度体に教え込まれたサイオンを使ったセックスに、ブルーは身も心も奪われてしまいました。

それからというものの、ブルーは屋敷の中ではサイオンリングを装着せずに過ごし、ジョミーについて外に出るときは、ただの首輪を嵌めることになりました。ジョミーは自分がミュウであることを上手く隠し通した上で自らの影響力を利用し、ミュウの社会的立場の改善に全力を尽くしました。最初は中立を保っていたキースですが、ある日マツカというミュウに出会ってからは、彼も影ながらジョミーの事業をサポートしてくれるようになりました。外では一応外見を気にして、主従関係をさりげなく強調せざるを得ない二人でしたが、一度屋敷に戻れば…。ジョミーはいつも甲斐甲斐しくブルーの世話を焼いてくれますし、自分に傅くことすら厭いません。

「こら…もう我慢できないのかい、いけない主人だ」
「…ん、だって…貴方が色っぽすぎるのがいけないんだよ…」

性急な手つきで服をはだけられ、全身を這い回る唇に息遣いを乱されながら、ブルーは自分を縛り付ける唯一の存在にのしかかられるままにうっとりと腕を回しました…。

めでたしめでたし♪
Comment
≪この記事へのコメント≫
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 
Designed by aykm.