ASIAの独り言

在米ジョミブル者の独り言。全て自己責任でお読み下さい。
愛の妄想劇場・シャングリラ・ミュージック(中2編)
やっぱり一度には書き切れなかったので、一旦ここでぶった切ります。次回こそはちゃんと後編で完結する予定です~(^。^;;)

相変わらず「いつもの」設定というか展開ですが、ブル~様はそういうキャラなのだからワタクシのせいではないと思います(罪をなすりつけ)まぁお暇な方は↓どうぞ~♪



既にとっぷりと日も暮れた山の中、殆ど人家や明かりも見えない道を、ジョミーはひたすら車を走らせておりました。まだ置いてある自分の荷物を取りに、コテージ・テラに向かっているのです。田舎の夜は都会と違ってひたすら暗く、ヘッドライトの照らすアスファルトばかりを眺めながら、ジョミーは先日のブルー社長との会話に思いを馳せていました。

シャングリラとの契約を終わらせたいというジョミーの台詞に、ブルー社長は全く驚いた様子は見せませんでした。「そうか」と一言言ったきり、怒るでもなしなじるでもなし、淡々としたもので、そのまま黙々とそれまでの作業を続けるばかり。何か一言くらいは言われるだろうと思っていたジョミーは、それなりに心の準備をしていたのに拍子抜けで、顔も見てくれないブルー社長の前でただただ気まずくなって退室してきたのです…。

今まで散々世話になっておきながら恩返しどころか恩人の顔に泥を塗るような行為に、さすがに腹を立てたのかもしれないと後で心配になってリオにも聞いてみたのですが、『社長がいいとおっしゃるのならよいのでしょう』と静かに微笑みながら言うだけでした。テラ・コテージのカードキーも、返却しようとしたところ『それは貴方が持っていてください。好きなときに来て使って構わないと社長がおっしゃっていましたので』と辞退されてしまったのです。そうは言っても自分の着替えやらなにやら置きっぱなしにしてきていたので、とりあえず後片付けくらいはしておくべきだろうとジョミーはコテージにやってきたのであります。

出てくるときには今にも雨粒が落ちてきそうな空模様でしたが、やはり星はひとつも見えません。湖の反対側には幾つかの他のコテージの灯りがゆらゆらと小さく水面に映って見えます。森の中は、時折梟の声や野生動物が歩き回る音が聞こえる以外はしんと静まり返っています。

しかし、テラ・コテージに到着してみると、ブルー社長の車が停めてあるではありませんか。

(社長が来てるのか…)

でもブルー社長はきっとプライベートエリアの方にいるに違いありません。鉢合わせすることはないだろうと踏んでジョミーは中に入りました。使っていた寝室周りをチェックして一通り荷物をまとめたのですが、スタジオの方にも忘れ物がないか確認しようと廊下に出たところ、今まで開けたことのないスタジオのドアが開いていることにジョミーは気づきました。シャングリラのコテージの中には幾つも小さなレコーディングスタジオがあるのですが、テラ・コテージにいたときはジョミーは一人きりでしたので、一つの部屋しか使っていなかったのです。社長のプライベート・エリアに一番近い、いつも閉め切ってあったスタジオのドアが開いているのが気になって、ジョミーは様子を見に行くことにしました。一応プライベートエリアの部屋ではないので問題はないだろう、と思ったのです。

しかし、そのスタジオの中は、テラ・コテージの中の他のどのスタジオとも雰囲気が違っていました。他のスタジオはどの部屋も一通りのマイクや録音機材や椅子などの家具が置いてある以外はあまり使われていないがらんどうな感じだったのですが、このスタジオは明らかに頻繁に使われている気配がします。そこここに重ねられた沢山の紙には、コードやメロディー、歌詞らしきものが沢山書き付けられてあります。古い形式のビデオデッキにラベルが掠れて読みづらい幾つかの古いビデオテープ、そして棚やテーブルの上には沢山のカセットテープが散らばっておりました。何よりも棚の上に幾つか写真立てに入った写真が飾られています。そこに写っているのは、ブルー社長とリオ、そしてジョミーが見たことのない長い金髪の優しそうな女性でした。不思議なことに、どの写真を見てもその女性は目を閉じているのです。(この人は目が見えないのかもしれない…)いつの写真かは分かりませんが、写真はそこそこ色褪せてはいたものの、中に写っているブルー社長はどれも幸せそうな微笑を浮かべています。いつもの冷徹な顔ではない、そう、あのカフェで初めて出会ったときのような、暖かい表情です。

(いつもこんな笑顔だったらもっと綺麗なのに…)

ジョミーは余計なことを考えながら写真の中のブルー社長の姿に見入っていました。そして、そのときに初めてジョミーは部屋の真ん中に置いてあるカセットデッキから、女性の歌声が聞こえてきたことに気づいたのです。どうやらブルー社長はカセットをプレイしたまま席を外していたようでした。大分古いテープらしく、ノイズも入っているし少々伸びたような音がします。

しかしその歌声を聴いたジョミーは、まるで電撃に打たれたかのようなショックを受けました。あの「テラ」の曲ではありませんか。「テラ」の曲はどれも歌声の入っていないインストロメンタルな曲ばかりなのに、次から次へと流れてくる美しい歌声は、確かにどれもジョミーの好きな「テラ」の曲ばかりです。男性の声と女性の声と、デュエットのものもありました。男性の歌声も、それはそれは美しいテノールで…話し声しか聞いた事がないので確信は持てませんが、ブルー社長の声質にとてもよく似ています。しかも、アルバムを全部持っているジョミーもまだ聞いた事のない曲も幾つかありました。そしてなにより…雑音だらけの中から聞こえてくる、その天使のような女性の歌声にジョミーは大変心を揺さぶられました。特に一番最後の、愛を歌い上げた曲はジョミーの心を捉えて放しません。いつしかジョミーはその歌声に聞き惚れながら次から次へと溢れ出てくる涙を止めることが出来ませんでした。

「…ジョミー?」

声がして振り返ると、ドアの前にブルー社長が驚いたような顔をして立ち尽くしていました。無理もありません、ジョミーはいまや、テープから流れる女性の歌声に聞き惚れながら子供のように泣きじゃくっていたのですから。

しかし、ジョミーも少々驚いたことがありました。いつもきっちりとカッターシャツやYシャツを着込んでいるブルー社長ですが、目の前のブルー社長はジーンズに紺色のシンプルな半袖のTシャツという姿でした。しかし、襟ぐりの鎖骨の周辺や、袖から見え隠れする白い腕に、古い火傷や傷跡のようなものが見えたのです。しかも沢山。つい反射的に不躾にそれらをじろじろ眺めてしまい、ふとジョミーは我に返りました。

「す、すいません!勝手に入っちゃって…」

慌てて涙で汚れた顔をぐいぐい擦りながら立ち上がると、ブルーは金縛りから解けたかのように目をぱちくりとさせました。そして奇妙は顔をして「そのままでいいから」というような身振りをしてみせるので、ジョミーは仕方なくそのまままた小さなソファに座り直しました。ブルー社長は椅子の背にかけてあったスウェットのパーカーを羽織ると、首まできっちりとジッパーを上げました。ジョミーは見てはいけないものを見てしまったような気がして、慌ててブルー社長から目を背けて床を見つめます。しかし気まずいことこの上ありません。ここは話題を変えるのが一番だと思って、ジョミーは単刀直入に聞いてみることにしました。

「あの…この歌を歌っているのは、どなたなんですか。僕、なんだか凄く心を打たれちゃって、涙まで…」
「…君がこのタイミングでここにやってくるとは思っていなかったよ」

ブルー社長はそっと溜息をつくと、ガラス棚を開けてなにやらお酒の瓶とグラスを取り出しました。琥珀色の液体をグラスに手早く注ぐと、その一つをジョミーに勧めます。一口飲んでみると、どうやらブランデーのようでした。ブルー社長は自分もグラスを一口煽ると、ジョミーの向かいに腰掛け、手にしたグラスをじっと眺めていましたが、やがて重い口を開きました。

「僕の…妹さ」
「妹さん?」
「もう10年以上も前に死んでしまったがね」

薄く開けたバルコニーの扉から、ポツン、ポツンと雨粒の落ちる音が聞こえ始め、やがてザアァ…と雨が降り始めました。そんな水音に静かに耳を傾けながら、ブルー社長はとりとめもなく自らの過去をジョミーに話し始めました…。

ブルーとフィシスは、年の近い仲の良い兄妹でした。幼い頃に交通事故で親を亡くし、施設に引き取られたのです。事故の後遺症でフィシスは失明してしまい、ブルーは小さな手を精一杯広げて一生懸命そんなフィシスを守ってきました。元々病弱気味な上に障害を持った子供を引き取りたいと考える里親は少なく、ブルーは自らの里親の申し出を全て断って、ひたすらフィシスの傍にいることを選んだのです。フィシスは生まれながらに素晴らしい音感を持っておりました。ですので、失ってしまった光の代わりに、せめて音楽で妹を喜ばせたいと、ブルーは施設に置いてあった古ぼけたギターを弾き始めたのです。

「施設暮らしではあったけれど、あの頃はとても楽しかったよ。妹と僕、そしてリオと、毎日沢山の曲を作ったり、歌を歌ったり、将来の色んな夢を語ったものだ」
「…リオも?」
「彼は元々同じ施設の出身なんだ。幼馴染といったところかな」
「そうなんですか…」

リオがやけにブルー社長と親しそうだとジョミーが感じたのは、勘違いではなかったようです。そんなに昔から一緒にいたのでは当然…。

「リオは妹のことをとても大事に想っていてね。勿論妹もリオがいつも傍にいてくれるのが嬉しかったようで、二人は小さい頃から大きくなったら結婚したいなんて言っていたんだよ」
「へええ」

あの控え目なリオらしい微笑ましいエピソードだななんて思いながらジョミーはまた一口ブランデーを飲み込みました。琥珀色のグラスを傾けながら、遠くを見つめるブルー社長の表情が和らぎます。

やがてブルーが18歳になり、少ないながらも親の残した遺産を継ぎ、成人としてフィシスとリオの後見人となることが可能になりました。3人は施設を出て小さなアパートで共同生活をしながら、フィシスの夢を叶えるべく頑張るのです。しかし、世間は冷たく…いくら才能があっても、体が弱い上に目が見えないフィシスを積極的に売り込みたいというプロダクションは殆どありませんでした。若いブルーは手作りのデモテープを手に奔走し、やっとフィシスをデビューさせてくれるというプロダクションと出会ったのです。しかし…。

「ハンデのある妹をデビューさせる為に色々と便宜を図ってやろうというのだから、それなりの見返りをよこせと暗に言われたのさ」
「見返り…」
「そう。この業界ではよくある話だよ」

自嘲しながらブランデーグラスを傾けるブルー社長は、今でさえジョミーが見とれてしまう程の美貌の持ち主です。若い頃はもっと輝くように美しい若者だったのに違いありません。どんよりと濁った目で自分を嘗め回すように見るその社長を、ブルーは好きになることも尊敬することも信用することも出来なかったのですが、フィシスの夢を叶える為にはなんでもする心積もりでした。このチャンスを逃したら他に手を差し伸べてくれるコネなど無く、最初から選択の余地などなかったのです。そして、若かったブルーは夜な夜なそのプロダクションの社長に呼び出されて夜明け近くまで帰ってこない日々が続いたのです…。

「君がさっき見たのは、その当時の名残さ」
「それ…リオは知っているんですね」
「勿論。帰ってきた僕の手当てをしてくれたのはリオだからね」

プロダクション社長はとんでもない加虐趣味の持ち主で、若いブルーは散々口に出すこともはばかられる様な事を強制されて弄ばれ、その上に沢山の傷や火傷を体中に負って帰ることが多かったのです。眠っているフィシスに気づかれないよう、上手く誤魔化してくれたり、献身的に手当てをしてくれたのはいつもリオでした。心優しいリオは当然ブルーの受けている仕打ちに心を痛めておりましたが、フィシスの夢を叶えたいというブルーの気持ちを尊重してくれて、ただひたすらそんなブルーを支えてくれたのです。ブルーの犠牲をもしフィシスが知ってしまえば、フィシスも自分の夢を叶えることよりもブルーの身の安全の方が大事だからとあっさりと身を引いたに違いありません。でも、そんなフィシスだからこそブルーはどうしても応援してやりたかったのです。

しかし、とうとうデビューするという当日。なんと、そのプロダクションからデビューする新人として選ばれたのは、歌もヘタクソな、顔だけ可愛いアイドルのような女の子でした。フィシスをデビューさせてくれるなどと、真っ赤な嘘だったのです。それだけではありません。フィシスのレッスン費等という名目でそれなりの金額のお金をプロダクションに預けておいたのですが、全て騙し取られてしまったのです。そのお金なくては、3人の日々の生活費を捻り出すのもやっと。弁護士を雇うお金も、相談できるような間柄の人もおらず、ブルー達は泣き寝入りするしかなかったのです。

「たかだか若造が一人玩具に成り下がったくらいでは、何をどうすることもできなかったというわけさ。でも僕達は若くて…何も分かっていなかったんだ」
「そんな…」
「そのときのショックが元で、妹は寝込んでしまって、元々心臓も弱かったし…結局そのまま病気で死んでしまったんだ」

騙されるほうが悪い、それもそうかもしれません。でも、夢も希望も何もかも失って、3人はどれだけ絶望したことでしょう。そしてフィシスの死…。残されたブルー、そしてリオの気持ちは、ジョミーにはとても想像のつかないものでした。沢山の犠牲を捧げ、全て無駄になってしまい、守ってやると約束した筈の妹に先立たれ。そのときにブルーは一緒に自分の心も失ってしまったのかもしれません。ブルーは涙ひとつ零しませんでした。しかし、自分達と同じ様な境遇の人々が同じ轍を踏まないように、ブルーはなんとかして自分の力で会社を立ち上げることを決心したのです。勿論並々ならぬ努力ではなく、仕事も幾つも掛け持ちして再度資金を貯め、ブルーは会社を立ち上げました。本物の才能を持つ人間が、何の心配もなく創作活動に専念できるための手助けを出来る機関を作りたかったのです。志を同じくするリオも、影ながら献身的にブルーを支えました。結果的に立ち上げた会社がここまで大きくなってしまったのは偶然の産物のようなものだとブルー社長は淡々と言います。

「君も気づいたと思うけど、『テラ』は僕だ。いや、僕とフィシスと言ったほうが正しいかな。妹と一緒に書いた曲も沢山あるからね」
「やっぱりそうだったんですね…」
「会社を立ち上げた理由の一つには、妹と作った曲をせめて世に出してやりたいという気持ちもあった。妹がちゃんとこの世界に生きていたという証を立てたかったという気持ちがあった。でも、妹を失った僕は、もう歌えないんだ。『テラ』の曲が全てインストロメンタルなのはそういう理由だ。妹がいなくなってしまって、僕は愛の歌を奏でることも出来なくなってしまった。だから、さっき君が泣いていた妹の曲も、僕の手で世に出してやることはできない。僕が『テラ』として世に出している曲は、どれも過去の亡霊のようなものだ。もう10年以上も経っているのに…僕は妹が死んでしまったときから前に進むことすらできない」
「ブルー社長…」

外の暗闇からは、絶え間なく雨音が聞こえてきます。まるで泣けないブルー社長の代わりに空が泣いているかのようでした。

「そのプロダクションの社長は、結局どうなったんですか」
「僕ではないけれど、他にも沢山の未成年に手を出していたことがばれて検挙されたよ。その上ドラッグの取引も大量に手を染めていたらしくて、しばらく刑務所から出て来れないだろう」

失ったものは多かったけれども、その男を別に今更個人的に恨んではいないとブルー社長は言います。ジョミーにはとても信じられないことですが…妹という希望を失って、喜ぶ気持ちも憎む心も、同時に失ってしまったということなのかもしれません。

「あのカフェで君を見かけたとき、君の姿が妹にダブって見えたんだ。妹はいつだって夢を失わず、輝いていた。いつもまっすぐ前を向いて迷わない君は、妹と似ている…」
「…」
「君をシャングリラに引き抜いたのは、僕の我侭だ。あのままノアの社長の思惑通りに君の夢が踏みにじられることに我慢ができなかった。そういう意味では僕の勝手に付き合わせてしまって、悪かったと思っているよ」
「勝手だなんて、そんな」
「そのテープは、餞別代りに君にあげるよ。涙を流すほど君が妹の歌を気に入ってくれたことを、きっと妹も喜ぶと思う。好きにアレンジするもよし、君の歌として世に出すもよし…君の思うとおりに使ってくれればいい」
「え」
「今の僕には、愛を奏でることはできない。だから、僕が持っているよりも君が持っていてくれたほうがいいんだ」
「ブルー社長…」
「君がシャングリラとの契約を打ち切りたいと言ってきたこと、僕はむしろ喜ばしいことだと思っている。きっかけを作ったのはシャングリラだけれど、君は君の望むとおりに羽ばたく力を持っている。今ならその可能性をどこまでも試せるだろう。妹が果たせなかった夢を、君にはどこまでも追い求めて欲しい」
「…」
「君の親友…確か、サムと言ったね。彼はいい目をしている。君のよきパートナーになってくれるだろう」
「はい…」
「僕みたいには…ならないで…くれ…」


だんだんと呟く声が物憂げになってきたと思ったら、ブルーはいつしか静かな寝息を立てて寝入ってしまっていました。酒に弱そうには思えませんが、思い出話と共に飲んでいたことで多少気が緩んでいたのかもしれません。ジョミーはゲストベッドルームのうちの一つから毛布を持ってくると、眠ってしまったブルー社長の体にかけ、体が冷えないようにバルコニーの窓をそっと閉めました。雨音が遮られ、元々防音のスタジオは静まり返り、聞こえてくるのはブルー社長の規則正しい呼吸の音ばかり。

ジョミーはブルー社長の傍らに戻ると、膝をついてその美しい寝顔を眺めました。銀色の睫毛に縁取られた、いつもどこか哀しげな、しかし強い意志を湛えた紅い瞳は今は隠れてしまっています。こんなに華奢な人なのに、どれだけのものをその肩に背負って生きてきたのだろうかと思うと、ジョミーは胸がぎゅっと締め付けられるような切ない思いに苛まれました。寝息を立てるブルー社長の額に、そっと神聖なものに触れるかのように唇を触れさせました。そして今度こそ渾身の精神力をもってスタジオを出ると、静かにドアを閉めたのです。

何故なら、少しでも気が緩んでしまったら…後で絶対ジョミー自身が後悔するようなことをしてしまいそうだったからです。しかし、今の自分にはまだその資格がないのだと、ジョミーは嫌というほど感じておりました。先程ブルー社長が部屋の前で立ち尽くしていたときに見えてしまった、白い鎖骨に浮き上がった火傷や傷跡、そしてなによりも、抜けるように白いその肌が脳裏に焼きついて離れなくて、まとめた荷物を車に乗せると、ジョミーはひたすら帰路を目指しました。フロントグラスに叩き付けるように振り続ける雨の中、ジョミーは決意を新たにするのです…。

(約束する…僕に手を差し伸べてくれた貴方に恥じないだけの成果を出してみせる。今度こそは、僕自身の力で)

~続く~
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