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ASIAの独り言

在米ジョミブル者の独り言。全て自己責任でお読み下さい。
Maldororさんの小説「Trial and Error」
1x2MLの「この小説探してます」っていう投稿で興味を引かれて読んでみたんですが、Maldororさんの「Trial and Error」 という小説が凄く面白かったです。15章とちょっと長いんですけどね。

戦後、ヒイロと五飛はプリベンター勤務でリリーナ様のボディガードをしています。それでカトル様が「皆で暮らしましょう」と買い上げた一軒家に、パイロット達五人が暮らしているっていう設定です。

ある日いつものように傍について護衛していると、リリーナ様がお茶を飲みながら「ガンダムパイロットだからといって男ばかり五人で固まって暮らしているのは不自然ではないか、それぞれが新しい愛と幸せを見つけて一般人のように暮らしていくことが大事なのではないか」というようなことを言います。リリーナ様はその後非常に何か言いたげなのですが、そこで邪魔が入り、ヒイロはその後を一人で考え続けます。

ヒイロはリリーナ様の台詞は非常に正しいと感じ、他のパイロット達に「普通の幸せ」を掴んでもらうこと、を自分の任務とすることを決めます。で、幸せとは何かということを色々とリサーチするのですが、ヒイロにはその概念が良く分からないんですね(^^;)でもリリーナ様の言葉を反芻するに、愛する相手を見つけることが大事だとさりげなく言われたのを思い出し、そうかじゃあ全員に誰か愛しあう相手を見つけてやれば良いのだと考えて、その相手を物色し始めます。

任務の案を練るために購入したホワイトボードにはパイロット達を意味する数字が舞い踊り、←があっちこっちに飛び交います。ヒイロは愛情を育むためには良い人達を二人きりにしてさえすれば恋に落ちるだろうと適当に考え、色んな相手をそれらしい口実をでっちあげ、二人きりにさせては双眼鏡とかでその様子を観察したりします。カトル様とドロシーをくっつけてみようとしたりトロワとキャサリンをくっつけてみようとしたり、五飛とサリィ・ポォをくっつけてみようとするのですが、何故かどれも全く上手くいきません。おかしい…皆友人としてはお互いに好意を持っているはずなのに何故恋に落ちないのだとヒイロは悩みます。

勿論自分の「任務」は秘密なわけですが、デュオと会話を交わしているうちに、人間の中には異性を好むものと同性を好むものと両方いるのだということを教えられ、初めて自分の大前提を変更することを余儀無くされます。

まずはそれぞれの嗜好を確認せねば、というのでヒイロは全員に「お前はゲイなのか」などと非常に無礼な質問をして歩いたりします(--;)とりあえずトロワはあっさりとゲイであると認め、カトル様は忙しすぎて確認する暇がなく、五飛は質問に固まってしまって答えが得られなかったのですがデュオによると五飛は完全にノーマル。デュオも自分はゲイだと認めたので、ああそれではトロワとデュオをくっつければいいのだと勝手にヒイロは考えます。

この時点でトロワはデュオのことが好きなのだろうとヒイロは勝手に思い込むのですが、何故ヒイロがそう思い込んだのかというと、デュオはこんなにいいやつだからデュオを愛さない人間なんているわけがないという無意識の大前提があったんですね(笑)そしてヒイロはトロワのことを認めていますので、デュオをまかせるならトロワだろうと勝手に決め付けます。

でデュオとトロワをくっつけようと試行錯誤するのですが、実はトロワは既にカトル様とデキていて、デュオはヒイロのことをずっと好きなので(でもヒイロが愛情という概念を理解できるようになるまで告白は待とうと辛抱強く待っているわけです)当然上手くくっつくわけがなく、ヒイロは更に悩みます。デュオは最近なんだか沈んでいることが多く、デュオを是非幸せにしたくてヒイロは更に任務遂行に無駄な努力(笑)を費やします。

煮詰まったヒイロはパイロット達以外の人間を公式に取り入れてはどうか、と思いつきます。で、プリベンターの中でヒイロに非常に親切にしてくれるダニエルズという男に目をつけて、パイロット達が集まる飲み会などに連れてきてデュオとダニエルズを引き合わせ、くっつけようとします。またしてもヒイロは単純に、デュオはいいやつだからダニエルズもすぐにデュオと恋に落ちるだろう、だから後はデュオの背中を後押しさえしてやれば完璧だなどと簡単に考えてます。

しかしそこがヒイロの人としてのアサハカさというか、犯罪などの悪巧みをしているような人間はすぐに見抜くことができるのに、ヒイロはそれ以外の下心を見抜くのが非常に下手で…。他のパイロット達はすぐにこのダニエルズという男が非常にヨロシクナイタイプの男で、ヒイロに目をつけて狙っていることに気づくのですが(だからヒイロにはやたらと親切)ヒイロ一人が気づきません。なのでデュオとダニエルズを引き合わせたり他のパイロット達と顔あわせをさせてもパイロット達はヒイロの気持ちを慮って(他のパイロット達はヒイロがダニエルズにホレていると勘違いしているので)何も言いませんが、影では火花が散ってます。ダニエルズはヒイロが自分を色んなところに誘うのでヒイロは自分にホレているとやっぱり勘違いしているので、パーティーの後ヒイロに迫ります。ヒイロは全くの自分の予想外の展開に非常に驚いて銃を抜いて身を守ろうとします(--;)そこでヒイロは初めてダニエルズが自分に狙いをつけていたことを知り驚愕します。「お前はデュオが好きなんじゃないのか!」という言葉にダニエルズはビックリしてなんでデュオなんだ、俺を誘っていたのは君だろうと(ダニエルズの目にもデュオがヒイロにベタボレなのは丸分かりなので)その上ヒイロはプリベンターの上層部で見場も良く自分と政治的にも釣り合うが、同じパイロットでもL2出身で孤児で今もプータローをやっているデュオなどにハナも引っ掛ける気はない、ヤツは顔だけは可愛いから一夜のお楽しみくらいならいくらでも…という下衆なダニエルズの言葉にヒイロは貴様などデュオの足元にも及ばないと激怒し銃で脅しをかけてダニエルズを追っ払います。

なんというか、ダニエルズの行動は非常に人間的なのですが、ヒイロにとっては全く異星人のように何もかもが理解不能で、ヒイロはダニエルズを追い払ったあと自分の任務に完全に自信を失って家に戻ります。リビングをそっと覗くと、デュオはトロワの膝で泣いてます。途切れ途切れに聞こえる声は「ダニエルズが」「どうして」ヒイロはここでもデュオがダニエルズにホレたと勘違いしたままなので、「デュオの想い人」が自分に手を出そうとしてきたことに非常に罪悪感を感じ、自分の行動が結果的にデュオを傷つけてしまったことに非常に落ち込みます。

その夜自分の任務の惨状を反芻しながら、ヒイロは色々考えるのですが、全くの偶然で指が滑った文章「I Love Duo」の一文にまるで雷に打たれたように自分の気持ちに気づきます。愛情についてリサーチした文献やリストアップした条件などと比べても全て一致…(爆)ヒイロの頭の中は混乱状態でパニックです。

翌日はリリーナ様のパーティーだったのですが、デュオの姿が見当たりません。その上何故かサリィさんが「他の子達に頼まれたんだけど」とさりげなくやってきて、「男同士がHをする場合の注意事項」などを何故か延々と懇切丁寧に説明してくれます。しかしヒイロの頭の中はデュオで一杯でまともに聞いていません(笑)やっぱり自分のせいでデュオを苦しめてしまった、せっかくデュオが幸せを掴めるところだったのに自分のせいで台無しにしてしまった…とヒイロは悔やみます。裏のバラ園に出て外の空気に当たっていると、デュオがやってきて「ヒイロごめん!許してくれ!」といきなり懇願します。というかデュオの許しを請うべきなのは自分なのでは…とヒイロはデュオの顔をきょとんとして見るのですが、実はそのワルいやつダニエルズはリリーナ様のパーティーにこっそり現れたそうなのです。

デュオはヒイロがダニエルズのことを好きだと勘違いしていて、ダニエルズがいわゆるワルい男だと分かっているので、ヒイロを傷つけたら承知しないぞと会議室に連れ込んで釘を差そうとしたのですが、ヒイロのせいでダニエルズはデュオが自分にホレているとやっぱり思い込んでいますので、ダニエルズは丁度むしゃくしゃしていたところにデュオに誘われたと思ってデュオをそのまま押し倒そうとする…のですが、逆にデュオにブン殴られて昏倒、そのまま怒り狂ったデュオによりラジエーターに縛り付けられちゃいます。五飛、カトル様、トロワとリリーナ様もそこにかけつけ、「ヒイロの恋心を踏みにじった」ダニエルズをどう料理してやろうか…とコワ~い案を練ったりしてます(^^;)

失恋して今頃一人で泣いているであろう(笑)ヒイロの様子を見にデュオがやってきた、というわけで、デュオから簡単な事情を聞いたヒイロは頭を抱えてしまいます…。「オレはダニエルズのことなど好きでもなんでもない」途端にデュオは我を忘れてヒイロに飛びついてキスしてしまいます(^^;)今のはなんだとますます混乱するヒイロに、デュオは玉砕覚悟で自分の気持ちを告白します。ホワイトボードの←の全く考えていなかった方向に、ヒイロは頭を殴られたようなショックを受けますが、俺もお前のことが好きだと思う、理由はこれこれで、と延々説明を始めます(^^;)しかしデュオは夢のような展開にぽや~んとして聞いちゃいません(笑)

そこへ残りのパイロット達とリリーナ様がやっぱりヒイロの様子を見に来ます。なんとリリーナ様は五飛と付き合っていたのです!リリーナ様がしきりに「5人で固まって暮らしてるなんて不自然」とヒイロに語りかけていたのは、五飛と一緒に暮らしたかったからなのでありました。リリーナ様の邸宅には五飛と暮らすための部屋まで既に用意してあるらしいです(笑)ヒイロ以外のパイロット達はがいつまでも5人で固まって暮らしていたのは、実は普通の生活に馴染めなさそうなヒイロのためであったのです。皆にそうやって外界から守られていたことに全く気づかず、自分が他のパイロット達を守らねば、幸せな人生を与えねば…と苦心して無駄な任務を頑張っていたヒイロ。しかしそれだけではヒイロの今までの奇怪な言動を説明できるわけはなく、好きでもないなら一体あのダニエルズを連れ歩いていたのはなんだったんだ、キッチリ説明してもらおうかと全員に詰め寄られます。今まで皆に守られて世間知らずだったヒイロですが、その壁が崩れて現実というものが全て乗りかかってくるプレッシャーにヒイロはビビって、皆の質問を全く無視してデュオに向き直り宣言します。「デュオ、愛してる」デュオならば絶対に自分を何物からも守ってくれることをヒイロは分かっていて、その言葉が全てから自分を守ってくれる呪文のような気がしたからです(^^)

後日の任務ログ「最新任務:2を一生幸せにすること。前回の失敗した任務に関して他のパイロットは適当な説明で引き下がったが2は納得していない様子。機嫌の良いときに全てを話した方が最善策と思われる(注:キスの後は2は機嫌が良くなるようだ)」そして埃の溜まった屋根裏にぽつんと置かれたホワイトボードには今は3と4、そして5と新しく書かれた「Relena」が←で繋がれ、2と1の間には大きく真っ赤な油性マジックで←が引かれています、というエピローグ。

ステキなお話でしょ~(^^)

他にも「Whispers」シリーズというのがなかなか○でした。これも30章くらいあってちょっと長いんですが。シリーズ本編の話なんですが、体の関係から始まって最初は機械的で非常に冷血なヒイロなんですが、デュオと関わっていくことで少しずつ人間に近づいていくって感じのお話です。

Maldororさんは1x2の他に1x5とか2x5とかも書かれているんですが、今はGWから足を洗っちゃっているのが惜しまれます…。
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